ロビー


鈍い音 響く鐘 狭い部屋 一人きり

広い額 眉間に穴 数センチが 僕を見てた

青い空 淡い雲 掴んで 落ちていった

長い指 眉間の穴 突き刺して ぐりぐりぐり


ごった返す人混みの中 手を取り合って歩く親子

ゴミ捨て場の鴉を撃って フリスビーを遠くに投げる

電池の切れたスマートフォン 古びたデパートの屋上

サングラスをかけた釣り人 ベランダで煙を吐く先生


二部移行 日々愚行 狭い部屋 一人きり

疲労多忙 眉間に穴 数センチを 僕は見てた

仰いでそう 淡い雲 掴んで また落ちてく

長い指 眉間の穴 突き刺して ぐりぐりぐり


120円の缶コーヒー 毛玉のついた安いセーター

誰もいないソファーを撃って フリスビーを拾いに行こう

彼の背中の大きな穴 空けたのは誰だったけな

そうだそうだ思い出した 空けたのは他でもない僕だ


空けたのは他でもない僕だ

空けたのは他でもない僕だ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る