第5話 お隣さん

「おはようございまーす」

「起きてくださーい!」

「おう、おはよう」


「朝ごはん作ってありますので早く来てくださいね」


朝ご飯作ってくれてんのか。

それに久々に妹に起こされてる様な感覚。

この感覚、懐かしい。


「それはありがたき小さな幸せ」


「そんなん言ってないで、早く食べないとお仕事に間に合いませんよ」


「そうじゃん!」


そうだった。今日から仕事再開だわ。

引越ししてから一日も経ってないのに。


「あの上司意味分からんだろ」


はむっ。

つい、朝ご飯を食べながら呟いてしまう。


うっ!!!!

!?!?!?!!!!!

なんだこれは?!


例えるなら、水ですよって出された飲み物を飲んだら本当は日本酒だった!

みたいな?


紫郎は机にぐったりしながら小眞恥に言う。

「小眞恥、お前」

「なんですか?」

「これ、自分で食べたか?」

「いえ食べてませんけど。どうかしたんですか?」


「・・食べてみろ」

「分かりました…」


はむっ。

「うわ。これは!・・・」

小眞恥は水を手に取り一気に飲み込む。


「言葉も出ないぐらい不味いだろ」


ぷはっ。はぁ。

「反論のしようがありませんね」

「だろ」


「それにしてもおかしいな」

「見た目は普通なのに、なんでこんな不味いんだ?」

「ですよねー。普通に作っただけなのに」


「まあそんなことはいいんですよ!!」

椅子から勢いよく立ち上がって言った。


「お仕事っ!遅れますよ!」

「やっばっ!」


紫郎も勢いよく立ち上がり、仕事用バックを持って、家の鍵を手に取って、コートを慌てて着。


「行ってきます!」

「はい!行ってらっしゃい!」

ガチャン。


「あー!紫郎さーん!スマホーー!」

慌ててスマホを持ち玄関から出ると、


そこには.......

紫郎さんがお姉さんに問い詰められている様子だった。


「紫郎さん。何してるんですか?」

「いや、えっと……俺にも分からない....」


「だから!昨日隣の部屋に不審者がいると聞いて、仕事に行く前にここで待ってたんです!」


「それであなたが出てきたから不審者じゃないかって.....」

「昨日.......」


(セクハラ!痴漢!不審者ー!)


「「「・・・」」」


「って!原因お前じゃないか!!」


「てへっ☆」


「てへっ☆じゃねぇよ!」


「それよりこれ!どうぞ!」

「あっ...ありがとう」


「もう行かないと多分間に合いませんよ!!」


「そこのお姉さんも!」


お姉さんはそう言われ、腕時計を見る。

「ほんと!やばいよ!」


あわあわしてる。可愛い。


「とりあえず後で事情は聞きに行きますよ!」


「分かりました!」


「はい!早くエレベーター乗る!」

そう言われると二人はエレベーターに乗り込む。


「二人とも行ってらっしゃい!」

「「行ってきます!!」」


──────エレベーター内


「あなた、名前はなんて言うんです?」

「優檜紫郎です」


「いい名前ね♪」

「ありがとうございます//」


「照れないでいいのよ、本心だから」


「そっ...それよりあなたの名前は?」


「浅姫咲雪です」


「分かりました。浅姫さん」


「咲雪でいいよ♪」

「はい!咲雪さん」


「これからもよろしくね、紫郎さん♪」


エレベーターの扉が開くと咲雪さんは

そう言いながらは走って行ってしまった。


おっとりしてるのか、忙しないのか

分からない人だな。


ん?.....これからもよろしく・・・とは?


・・・あぁ〜。

お隣同士、よろしくねってことね。


そう走りながら考えていると

空から少しの雪が降ってきていた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


あとがきです


どうも、まどうふです。


セリフやらなんやらを書きながら考えて

自分の納得いくまでやったら時間がすぐ過ぎてしまっていました。

やっとメインヒロイン?の登場です!


少しでもほのぼのするなー。面白いなーと

思ってくれたら嬉しいです!


よろしければ、フォローと応援のほど

よろしくお願いします!


この小説はフィクションです。

実際の人物、団体、事件などには

一切関係ありません。

また、犯罪を推奨するものではありません。

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