第6話 私はあんたの何ですか?

その時、携帯が鳴った。レン太が「この曲知ってる、俺も好きなやつ」と、反応する。見ると(となりの奴)と書いた字と共に曲が鳴り響いている。すぐさまに携帯を切る。

「なんでー、出てもよかったのに。彼氏?」と、ゆっくりと喋りだす。きっかけはどうであれ、きまづい間がふさがってよかった。「隣の幼なじみ」と言ってるそばから、メールの着信音がする。「ふっふっ、向こうは結構意識しているかもよ」(なっなに、言ってるのよ)綺麗な顔が、少し歪む。

メールには(ばかやろう、何で無視してるんだ。返信しろ。今日、夕方6時に会おうっていっただろう。)と書いてある。

(ばかは、どっちよ。返事返してないし、今日遅くなるから)と、無視を決め込み。携帯の電源を切る。

「ふっふっ、なんかかわいいね。」レン太と目が合う。なんか、男の人にそんなこと言われたことが、すごく照れる。「でも、うらやましいよ。君に今幼なじみ君にその気がなくても、未来に可能性があるじゃない。僕なんか、そんなことしたら二度と顔を合わせられない」ん?レン太さんは何いってるんだろう。その顔をみるとレン太の視線にはカノン達、いや間違いない、空さんにまっすぐに向けられている。


それからは、カノンと空さんと交えて話をしてもレン太の言葉が気になって楽しめなかった。それでも、周りに合わせて笑ったり喋ったり10時の迎えが来るまで周りに合わせてどっと気疲れした。一方カノンは空さんと踊って最高だとかメール交換したとか、こっちの気もしらないで盛り上がっている。

レン太の想いを知っているだけに、微妙な気持ちだ。でもレン太が秘密にしていることを私がばらす訳にもいかないし。


帰宅後、玄関口まで八雲さんに送ってもらった。車を下りるとすぐに林二から、メールが来た。(何、高校生が遊びまわっているんだよ。明日、絶対会えよ。3時に迎えにいくから)

(あーあ、何で一方的なんですか?あんたは、私の何ですか)って、言ってやりたかったが疲れているので、部屋に駆け込んでベットに滑り込む。





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