高慢と偏見とトンビ

素人が作品を衆目に晒すのに必要なものは何か。ここに掲載しているのだから、当然ぼくにもあるはずですよね。


卑下と不安を承認欲求が上回り、えいやと公開ボタンを押してしまう瞬間が。


面白いかどうか自信がないけれど、なんてのは後付けの虚言です。自信はある、むしろ自信満々だ。夢枕獏があとがきくらい絶対面白いと思ってる。そうでなきゃ公開ボタンは押せないようにできている。


とはいえ評価されない不安も事実。でもそこに矛盾はありません。根っこにあるのは人の二面性じゃなく、自分か他者かの違いだからです。


自分は面白いと思った。他者は面白いと思わなかった。それだけです。


この小話も、おまえよくそんなオチで公開したな、とツッコむのは他者で、ぼくは面白いと思ったんだから仕方ないやん、と思うわけです。


いやいや、当たり前ですが自分と他人は違う。面白さの共通項がおおよそ似通っているだけのこと。みな同じならマーケティング屋は倒産します。編集も必要ない。国語と文字校正だけで作家になれます。


だから自信を持てと言うのは無駄だと。そもそも面白いと思って書いたなら、ましてや衆目に晒したなら、最初から自信はある(あった)のです。


あくまで反応を見て、弱気な人は面白くなかったのかと思うし、強気な人は面白さが分からない奴だと思う、それだけのこと。


あるのは外的要因。必要なのは厚顔無恥。


ああ、そうだ。読まれるか売れるかはまた別の話。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る