ゲームソフトをの、お薦めされたのじゃっ!
さて、VRちゅうのを体験するにはじゃ、機器以外にソフトが必要らしいのじゃがな、さすがにのぅ、どのようなソフトがあるのか分からんのじゃが?
儂が困惑しちょるとじゃ、店員さんがの主任店員さんへのぅ…
「主任、主任。
リトルエデン、通称〔箱庭〕を、お薦めしたらどうでしょう?」っとの。
「え~っとぉ…そんなゲーム…あったかしら?」
主任店員さんが困惑顔じゃな。
どがぁなゲームなんじゃろか?
「ほら、研究所が仮想空間研究用に小宇宙を構築したヤツですよ。
有人惑星の文明へ刺激を与えるために、プレイヤーっという名の被験者を募ってるヤツです」
そう店員さんが告げるとじゃ、主任さんがの。
「あぁ、あの賛否が別れるゲームね。
普通はセカンって言われてるから、メーカー推奨名で言われても気付かなかったわ」っとの。
いやいや、メーカー推奨名で分からんっうのは、ワケわからんぞぃ。
そしての、主任店員さんからの説明が始まったわけじゃが…長いけぇ要約するとじゃ。
1.メイン、サブを含め、一切ストーリがないこと。
2.クエストと言う概念がなく、冒険者ギルドがないこと。
3.ステータス閲覧が不可能であること。
4.スキルなどのシステムサポートがないこと。
5.魔法はあるが、学習して修得しないと使えないこと。
6.生産は行えるが、実世界と同じ手順が必要であること。
などなど、まだまだ色々と制約があるらしいのじゃが…
「その代わり、実世界と変わらないクオリティーを誇っていますの。
だから第2の生活として過ごせるとして、それなりに人気がありますわ。
ですが、ゲームとして安易に楽しむ方には合いませんわね。
だから賛否両論といえるゲームですの」
「主任、時間加速についても説明が必要ですよ」っと、店員さんがな。
したら主任店員さんが頷きながらの。
「そうね、たしかに必要だわ。
あそこまで時間加速しているゲームはないですものねぇ」っとの。
まぁ時間加速は技術的にじゃ、現実世界の一時間の間に仮想世界で三時間、多く加速しても六時間ほど過ごせれば良いらしいの。
通常はっとの枕詞が付くそうじゃが…
「それがセカンでは1秒に1日ほど、仮想世界にて過ごせますの」っと、そのようなことをの。
「ファっ‼
良いのかぇ、それはっ!?」
身体に影響がでそうなのじゃが?
「セカン独自技術にて人体に影響がない時間加速を実現しているそうですわ。
詳しくは存じませんけれど、接続先サーバ内で時間加速制御を行い、接続した機器やユーザに負荷が一切かからないのだとか。
この技術は、セカンの世界を提供している研究機関のみ可能としているそうですの。
普通は接続機器やユーザにも、ある一定の負荷がかかるため、法律で加速時間が制限されておりますけれど、セカンだけは特別あつかいになっていますのよ」とのことじゃ。
それでもじゃ、連続ログインは六時間と決まっておってな、ログアウト後は一時間ほどログインできぬように制限されとるんじゃとさ。
ってものぅ、1秒が1日ならば、1ヶ月30日とした場合、1分で2ヶ月、6分で1年じゃな。
となればじゃぞ、1時間で10年、6時間で60年となるからの、人生の半分近くを過ごせるというわけじゃのぅ。
なるほどの、なればこそセカンドライフっということかぇ。
「この研究機関では、仮想世界を現実に近い形で造りだし、その成り立ちを観察しつつ変化を促しているそうですわ。
その一貫としてユーザを仮想世界へ招き、変化を促進させているそうですの。
そういう実験ですので、膨大な時間が必要となりますから、時間を加速させる必要性があるそうですわよ」
そう説明されたわけじゃが…いくら位するソフトなのじゃろか?
ソフトの値段もじゃが、月々のランニングコストも気になるのぅ。
払えるじゃろか?
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