花火は今年どうする?2️⃣(500文字)

 四人で祭り会場に繰り出すと普段さびれている商店街も活気が戻り色鮮やかな飾りとさまざまな色の浴衣、甚平を着た人々の姿。

 ここの祭りの特徴はテキ屋の屋台よりも地元の店が屋台を出すことが多く、値段もそれなりに良い。

「めっちゃ人多いね」

「ミナくん、離れないように手を繋いでね」

「うん。李仁もね」

 と李仁湊音カップルは人目も気にせず手を恋人繋ぎ。

「ポテト美味しそうだなぁ。買ってきていい?」

「どうぞー」

 とシバジュリカップルはジュリが少し不機嫌でシバはフラフラとあっちこっちと行くから離れ離れ。

「ほい、お前の分」

 とジュリにニコニコしてポテトを渡すシバ。

「ありがと」

 まだ花火まで時間がある。

 李仁たちは仲良くかき氷を分け合っている。

「どうする? 別行動するかー」

「そうだね、指定席とってあるから時間きたら集合ね」

 実はジュリが知り合いの経営仲間から花火観覧の指定席のチケットをもらっていたのだ。

 だから良い場所で花火が見られる保証はある。

「じゃあ花火の時間になったらご飯買って行くね」

「いろいろ食べたいから写真で買う前に送ってね」

「はーい」

 祭りに来てまで仕事のことを忘れないジュリたち。


 2組のカップルは別れ人混みの中に混ざる。

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