未来(140字)

今までどれだけ未来のことを考えて不安になったか。

湊音はまた押し寄せる不安の前兆を感じていた。


李仁が目の前で調理する。来月の子ども食堂のメニューだ。

「どっちがいい?」

「見た目はこっち」

未来を悲観する暇な隙を与えない李仁のおかげで波は防波堤で堰き止められるのだろうか、今年の五月病は。




※※※

以前も似たような場面が。

李仁がバーをやってた頃もたくさん試作品を湊音に食べさせていた。

李仁は調理人が性に合うのかしら。

そしてそんな彼の美味しいご飯を食べて心満たされる湊音でした。

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