第72話 02攻略戦
しばらく前線の指定されたポイントで待っていると、やがて小さな
俺はそれを拡大表示し、
「俺はここだ!
俺に続いてセシルも挑発を始める。
「私もここにいます」
俺たちの周囲は、戦場のど真ん中であるにもかかわらず味方が少し距離を
そこに俺たちの小隊だけが
「
俺はその発言に対し、さらなる挑発で応じる。
「ごちゃごちゃ言わずにかかってこい。そうしないと、弱く見えるぞ?」
そうすると、02は足の裏からジェットを吹き出し、
続けて繰り出された一撃を、俺は冷静に盾で受け流す。そのまま返す刀で打ち付けてきた02の攻撃を、今度は右手の剣で払って受け流す。
そうしているうちにセシルとセシィも配置につき、けん制の攻撃を始めた。02の注意がそちらに向きかけると、剣を突き入れて俺に注意を固定させる。その
02の攻撃は速い。セシル以上だ。その上、こちらの最も嫌な、防御しづらいポイントに正確に攻撃が来る。
しかし、それだけだ。
人類に対する学習が明らかに足りていない。これがセシルであれば、フェイントなども多用してこちらをかく乱してくる。しかし、02は
これならば、いくら速くても予測が簡単だ。
そうやって、しばらく攻撃を
しかし、
「負けるな!
一人が応援を始めてくれると、それはすぐに広がりを見せた。
「もうお前しか、そいつを止められる可能性があるやつはいないんだ!!」
「
そんな一人一人の応援が俺の力となり、さらなる集中力を得る。
ただ、02の攻撃は常に正確であるがゆえに
だが、ないのなら作ればいい。
俺は02の一撃を受け
「ここだ!!」
俺は
盾を斜めに
セシィが同時に動く。もはや
───02の左腕が切り離された。
それに
───02の右腕も切り飛ばされた。
攻撃と防御の手段を一瞬で失った02は少し混乱したのだろう。ごく
その
───02の下半身が吹き飛び、両足も失う。
そのままドサリと音を立て、地面にあおむけに落下した02。その顔は
「馬鹿な……。罠に
「なんだ。少しは人らしい表情もできるじゃないか」
そして、02に事実を突きつける。
「これこそが、お前が不良品と
───02の首を切り離す。
しばらくすると、02の頭部が爆発、
その様子を、周囲の戦友たちが
「ほら、ジェフ。応援してくれたみんなに、お礼の報告をしなよ」
俺はそれに対し、声を張り上げるのではなく、勝利の証として右腕の剣を高々と
「「「おおおおおおおおおお!!」」」
その直後、周囲から上がる怒号のような
俺たちが人類最強の部隊、人類の切り札と呼ばれるようになった瞬間だった。
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