第46話 天使殺し
作戦開始の合図の直後、味方からの猛烈な砲撃が天使に対して始まる。戦場の
その時、モニターに拡大表示していた天使が少し笑ったように見えた。
「笑ってやがる……」
表情の変化に乏しい天使が、
俺にはその姿が、『私を罠にはめようというのか? 面白い。
「いいだろう。俺たち人類の悪あがきってやつを見せてやる」
俺はそう
やがて逃げ道を誘導された天使が、作戦通りに俺たちの中隊が展開した場所の目の前へと降り立った。
その瞬間、俺からの指示を待つことなく、決められていた
次々に発射される、極太ワイヤーでできた
そう。用意された小道具は、
しかし、あの姿で多脚戦車以上のパワーを誇る天使だ。この程度では多少の時間が稼げるだけだろう。だが、そんなことは想定済みだ。
その結果、いかな天使といえども身動きが取れなくなったようで、うつ伏せになって動きを止める。
俺はワイヤーごと切り裂ける特別仕様の剣を
この剣は切れ味に特化しており、その分耐久性が低い。しかし、一回だけ使えたらいいので、この場合、折れやすいことは問題にならない。
俺はそれを頭上に振りかぶり、天使に語り掛ける。
「どうだ、思い知ったか? これが旧人類とお前らが見下す、俺たち人類の底力だ」
そのまま
俺たちが天使殺しを達成した瞬間だった。
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