第七話 同じ病室で
。、、、。見慣れない天井だな。この白い天井は。、、、。ここは病院?
おい目が覚めたぞ。
良かった。
「よぉ! 」
「おん?あぁああああ!!」
自分の隣り合うベッドにあの襲ってきた剣士がいた。仕切りを開けて、よっ。と手を上げる。
「お前が事件の犯人じゃなかったんだな。自分の力を隠してたから疑っちまった。悪かった。」
「俺は自分の能力を本当に知らなかったんだ。それでお前に言えなかったんだ。」
「能力?お前のもってるのは能力っていうより憑依じゃねぇか?ソイツいつもお前のそばについてるみてぇだし。」
「俺は能力じゃなくて憑依されてるのか?」
「そうだ。いわゆる守護霊みたいなもんさ。つっても、守護霊の範囲を超えちまってるバケモンだけどな。」
「良かったじゃねぇかリュウジ。」
「念願のカッコいい力が手に入ったじゃねぇか。」
「だが気をつけろ。そいつは伝説上の魔物だ。本当は危険な存在かもしれねぇ。そんときになったら、俺のバックの組織が動き出すようになる。
せいぜい手なづけておくんだな。」
「お前は異能力者なのか?」
「俺は固有の能力を持ってるわけじゃない。俺の力のみなもとは全てこの剣だ。」
その呼びかけに応じて一振りの剣がタンスからひとりでに抜け出て剣士の眼の前に現れる。
「すげぇ」
これは伝説の剣フラガラッハだ。こいつがあれば勝手に鞘から抜き出て敵を倒し、どんな装備も切り裂く。俺の命令一つで縦横無尽に宙を舞う。
「俺もこいつに選ばれたんだ。この剣に。」
そう言って宙に浮かぶ剣を手に取りこっちに見せてきた。
その剣が光を反射し鋭い刃が煌めく。
「こいつはすげぇな」
「おい。リュウジに手ぇ出すなら俺たちが許さねぇからな。」
あつきやゆうとがそう警告するが、剣士は怯むことなく、
「お前らにこの俺が倒せるなんておとぎ話さ。お前らの力は知らねぇが、格が違うんだよ。
日々幼い時から鍛錬し、日頃己を鍛える者達はお前らとは見える景色が違うんだよ。俺を倒す倒さないをほざく前にまず自分の身の程を知るんだな。」
剣士は鋭い目でこちらに目をやる。
「そういえば自己紹介がまだだったなぁ。
【死の報復者】(フラガラッハ)ことアヴナ
マクリルだ。
よろしくぅう。」
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