第24話 桜🌸の時季の亡くなりし男の子①
ジャンだ。
今回のお話は、ちょっと書きたいお話でな。
皆さんにと言うより、こちらへと還ってきたあの男の子に向けてのお話だ。
彼が一緒に読んでくれていたらいいのだが。
もう、何年になるだろうか。
ユリナがまだ保育士をしていた頃。
今の時期と言えば、卒園、卒業、
入園が控えていたり、
入学や、新しい進級の時期にさしかかる。
保育園だからな、卒園となり、次のクラスへと進級していくわけだな。
当時、まさか、自分の働いている職場でそんな事が起こるなんて考えもしなかったユリナ。
その日は、明日から進級すると言う前日だった。
園は休園していた。
先生達は明日からクラスがかわり担任は勿論だがお部屋もかわる為、
その準備に追われていた。
そんな中、一本の連絡が園に入る。
亡くなったと言う知らせだった。
通う園児が事故によりお亡くなりになったと言うのだ。
当時、俺はユリナの知覚には現れてはなく、他の神々も勿論だが、今出てこられている者は誰もユリナの知覚には存在していなかった。
ただ、ユリナは当時、とあるお寺に通っており、そこにいらっしゃる仏様方々に手を合わせ祈ったりしていた。
また、そこでご霊言等を頂いていた。
又、視えたり、話せたりはあった。
俺たちは、互いにユリナの置かれている状況を影から守護しているに過ぎなかった。
そうして、お通夜へ行く事に。
亡くなった男の子はまだ、2歳でこれから3歳になると言う時期の子供だった。
ユリナは、その男の子のクラスには携わった事がなく、名前だけを知っているだけだった。
ユリナは、同僚の先生達とお通夜へと行くわけだが、
ユリナ(あぁ。。きっとわかるんだろうな。。ご両親の悲しみは・・・なんとも言えんなぁ。。。何か伝えられたらいいのになぁ。。言えないけど・・・)
ユリナの当時の気持ちだった。
子供を亡くしたなんて、ご両親の気持ちを考えると何とも言えないユリナ。
当時自分が、視え、話せるなんて誰にも明かしてはおらず、言えない自分と、言えば大問題になるだろうと考える自分。。そんな葛藤の中、お通夜に行くのだ。
会場につき、中に入る。
棺の中には綺麗な姿の男の子が眠ったような表情。
ユリナは探す、本人はどうしているのかを。
すると、直ぐに見つかるのだ。
ユリナは自分の目を疑った。
男の子は、他のお通夜の会場に来ているクラスの友達に混じりはしゃいでいたのだ。
会場を走り回り。
それは、いつもと変わらない彼の様子なのだろう。
ユリナ(あぁ。。わかってないんだなぁ。。)
そう思った。
ユリナのそばまでその男の子は走ってやって来てニコッと笑ってみせた。
ユリナは、その表情が印象的だった。
そして、その日はそれで何事もなく、終わり、
ご両親にご挨拶し、会場を後にしたユリナだった。
だが、これで事は済まなかったのだ。
次回、それからをお話しよう。
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