第18話 怨霊になったのは、本人のせいなのか?②

前回からのつづき。


この怨霊とも言うべく、因縁に落ちている夜叉のおばあさん。


彼女がまだ、ご存命だった頃をユリナは想像する。


今の自分達のように、おばあさんの時には怨霊はいなかったのか?と。

つまり、自分達と同様にそのようなものが作用しての事にはならないのか?


そうなんだ。

ここがポイントなんだ。


確かに、おばあさんにも生きていく中で悪かった部分があるにせよ、

もしかしたら、そんな目には合わなかったかもしれない。


なぜなら、ユリナ達家族を苦しめたような、怨み抱く怨霊、因縁が、そのおばあさんの生前の一家にもいたからなんだ。


全てをこの怨霊、因縁のせいにはしてはいけないものの、その作用は、間違いなくある。


「そう言うならば。」とユリナはまたもや考える。


怨霊が次の怨みを、生ませるのか?

と。。。


まさにこれが、怨霊故たる絵巻図なのかもしれない。


最終的に、ユリナはある事に行き着く。

「いったい、全体、うちの家系は、この怨みの発端はどこなのか?」


そして祖母が話していた事を思い出す。

「とにかく、この家は怒り狂った神仏が、沢山だ。」


ユリナ「え?、、神仏様?、、

神仏様が怒ってるわけ?

・・・・じゃ、、神仏様を怒らせた、、って事だよね、、

いったい、何したん?、、神仏様を怒らせたなんて、、😰😰😰」


そうなんだ。

正に出発地ともいうような原点があり、その原因があるからこそ、結果があるわけで、だから、「因縁」なわけだ。


神仏を怒らせた関係から始まった事が人を怨むようになり、人がまた次の怨みを作る。そして、また誰かを怨む。。。これの繰り返しだ。


そして、怨みは、広がり、横へ横へと移りながら、増幅していったわけだ。


そうして、家系に転生するものの、怨みの念をもつ者から、命を奪われ、その連中の操り人形のようにつかわれる者。

そして、怨む人達がわんさかと増えた事で、この家系に転生してもまともな学びの人生がおくれなかったり、

そればかりか、こちらに帰れず、

なんの為の転生なのかわからないと言う事になっていたのだ。。。


夜叉のおばあさんは、ユリナに向けて言う。

「私のように野の果てで死ねばいい!」


そして、彼女は、散々ユリナ達家族を呪い、家庭不和にさせ、経済的にも大変な事になるように、取り憑き、幸せからは、遠ざかるように物事を運ぶのだ。


だが、その怨む人達の1番後には、怒り狂った神仏達が数多くいた事。

この方々が、夜叉のおばあさんを始め多くの怨霊を生ませるように、運ばせていた事は、間違いない。


彼らは元々は神仏。

人とは違い、それぞれの神仏としての何かしらの能力は持ち合わせているわけだ。


だからこそ、厄介な家系だった。。


そして、ユリナは考える。


自分は、なぜ、この家系の子供として

降りてきたのかを。。。



そのお話は次回に。。。





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