あなたのこと 夏の水

ラン

第1話 キュートな老眼鏡とココナッツケーキ

老眼鏡をキュートにかけている。

かわいい大人。


彼は平日の昼間、趣味の裁縫をチクチク、チクチク。


明るくて野生的、そんなパブリックイメージを社会で放っている彼の愛らしさはこういう部分に現れる。


素直、頑固、ゆうこと聞かない。

時々自由に衝動的に私の心を傷つけたら、聞き飽きた「ごめん」の言葉。


彼はいつも衝動的な人だから、謝罪はただのその場しのぎみたいで私を余計にひりつかせる。


ただし私を真っ直ぐに愛す。ニコニコと沢山愛す。

私達の性の快楽はとても深い。


彼は純粋で直感的な人、そこが好きでもあり不安だから少しだけ実直さを持ってほしい。もしかしたら多分彼はずるいのかもしれない。


夕方ココナッツケーキを作ろう。

彼との部屋、私達だけの部屋で。

お酒の時にでもつまんでくれたら嬉しい。


私は人に会うのが苦手だ、色んな人の醸し出す周波数みたいなものが不快なことが多く、家が好き。


周波数が好ましい人とも簡素なお付き合いしかしない。家に居たい。


彼は外交的で色んな人とよく話す。


私が不得意なことをサラリとやってのけるから尊敬する。


人付き合いも良好で仕事も上手く廻る、仕事が出来るって大人として素敵だ。


私は専門職で仕事だけは一生懸命したけれど人付き合いが上手く出来なくて、仕事を何度か駄目にした経験がある。働かないと食べていけない。私は子供のように情けない女。


結婚してくれてありがとう。


彼を素直に心から尊敬している。

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