第7章 イド、動く
イド皇帝の鎮座する玉座のある王の間にタチカゼ、シュバルツ、キバカゼ、そして見慣れぬ優男と
大男がイド皇帝の前に跪いていた。ゲバルト神官はイド皇帝の横に立っている
「・・・ふむ、なるほど。一気に全てを終わらせるという事か。」
イド皇帝は思案する。
「・・・その場合、誰がゲリラ本部を攻めるのだ」ゲバルトが尋ねた。
「それは私が行きましょう。そろそろ彼らと因縁を完全に断ち切りたいと思っておりました」
タチカゼが顔を上げた。他の者は特に何の反応も示さない。
イド皇帝もゆっくりと顔を上げた
「いいだろう。その作戦許可する」
「必ずやイド帝国に栄光を!!!」タチカゼの顔は自信に満ちていた。
王の間を出ると真っ先に優男が話かけてきた。
「タチカゼちゃーん、自己犠牲とは。カッコつけてくれるじゃないの!」
「そんな事ありませんよ、ジーンさん。本当にただ腐れ縁を断ち切りたいだけです。自己犠牲
ではなく自己満足ですよ!そんな事よりシュバルツ王子の事、よろしくお願いしますよ
お三人方」
「まーかせてちょうだいよ、なあジークフリート」とジーンは大男に話かける。
ジークフリートは特に何の反応も見せない、だが緋と蒼の両目はギラリと光をおびていた。
「お前はほんと反応が鈍いなぁ。ま、やる気はあるみたいだからいいけど。グレイスちゃんは
王子の護衛頼むは!ま、俺とジークで十分だろ。」ジーンは事もなげにいう
「さて、大きなパーティーの始まりですね、盛大に参りましょう」
タチカゼ大げさに手を振り上げてみせた。
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