神が作った異世界でほのぼのする予定。

キツネバレー

よくある異世界転生

第1話 急に始まる異世界転生

【パンパカパーン!!貴方は私の世界の使徒として選ばれましたー!!】


なんだこの人…如何にも女神のような美しい人が子供のようにはしゃいでいる…。

大人がはしゃぐと引くわ…。


【こらっ!そこ引かない!】



「えっと…まずどなたですか…?」



【私は貴方の世界とは違う世界の神です。優しい魂の色を持つあなたを私の世界にご招待します。】



「よくある異世界転生みたいなものでしょうか…?」



【そうですそうです。死んでしまった貴方を私の世界にご招待します。細かいことはぜーんぶスマートフォンに入れましたからね。チュートリアルガチャから初めてください!いってらっしゃーい!!】



えっ…そんな急に転生ってされるものなんだ…と暗くなる視界で思いながら意識を失った。







ふと、意識を取り戻すと見たことのない自然が広がる景色が広がっていた。

こんな森の中なんて来たことないからちょっと嬉しいかも。



【やっと起きましたー?早く覚悟決めないと死んじゃいますよー?】


え…頭の中に響く声に驚き周りを見渡すと自分の背後にゴブリンのような生き物がこちらをじっと見ていた。

でも、なんか想像よりかわいい…。



ギャアアアと声を荒らげながらゴブリンが突撃してきた。



声は全然可愛くないんですけどおおおおおおおお!!

涙目になりながらとりあえず逃げる



【見た目と声を気にしてる場合じゃないですよー早く戦わないと死んじゃいますよー】



こいつ……他人事だと思って適当いいやがって……



【はぁ…やっぱり地球生まれの人は戦うことが苦手なんですかねー…今回だけですよー】



急に戦えって言ってきた癖になんだこいつは……と思っていると目の前のゴブリンが真っ二つになった。

くっそぐろい。なんてモノを見せるんだ。




「と…とりあえず助かりました。どなたかわかりませんがありがとうございます」

とりあえず、頭の中に響いてきた声(多分神)にお礼をする。



【今回だけですからね。もう二度と助けませんよ。じゃあ、落ち着いたところで説明は……まぁいいでしょう!!】


よくない。説明してよ!!!



【そうですねー。貴方はゲームや本で知識を得ているようなので、うーん……頑張ってくださーい】



そう頭の中に響いた声はもう二度と聞こえないように感じた。

目の前にスマートフォンを残して。



なぜにスマートフォン…とりあえず触ってみるか……


そう思い触れるとスマートフォンが光を放つ。


《私は案内人のKMです。貴方の異世界生活をサポートします》

《使い方は貴方の元いた世界地球のスマートフォンと同じです。それでは楽しい異世界ライフを》


頭の中に流れた機械音声が終了しホーム画面が映し出された。



《チュートリアルガチャ》《ステータス》



とりあえず、《ステータス》を見るか。

《ステータス》をタップした。


名前【設定してください】

種族【人間】

性別【オス】

Lv1

HP 50

MP 30

STR 3

INT 3

DEX 3

AGI 3

LUK 10


称号 転生者 神の使徒


うーん…何とも言えないが低そうではある!


ん?って男!!!記憶が定かなら私は30近いOLだったんだがああああああああああああ!!!

まぁ…とりあえず男になったことはおいておくとして(結構大事)ステータスみても高いか低いかわからんし

《チュートリアルガチャ》やろうか…。



《この世界は神であるシルフィートが作った優しい世界です》

《あなたの地球とは違うルールで世界が構成されており科学は発達しておりません》

《魔素と呼ばれるエネルギーが世界を漂っており魔素が濃い場所には魔物が発生します》

《貴方には神の使徒ではありますが、力を求めても良し、人を集めても良し、街を作っても良し、未知なる武器を作っても良し、魔物を従えても良し、冒険をしても良し、力を求めても良し好きなように行動していただきます》


なんで力を求めてを二回も言った…


《分からないことが御座いましたらまたお声かけくださいKMはいつでも貴方をサポートします》


《UR確定チュートリアルガチャ》

《5連でURが一枚確定のガチャです。ガチャの中身はUR以外固定です》

《貴方がこの世界に貢献するたび宝玉が溜まっていきます》

《1回5つの宝玉です。10連すると特典が付きます。ピックアップや期間限定で特典が変わります》


ガチャを引いてみると5個の玉が現れた。

銅と銀と金色かなぁ。となると金色がURなのかな…?


《R たくさんのお菓子》

《R たくさんのお菓子》

《R 初心者冒険装備セット》

《SR 大容量のマジックボックス》

《SR 防虫防魔のコテージ》

《UR 異世界魔王》


如何にもチュートリアルっぽいがアチャだな…


とりあえずホーム画面を開く…

《持ち物》アイコンがあったのでタップする。ガチャのアイテムはきっとここに入るのだろう。


確定の最高レアの異世界魔王の文字をみる…これ出していいのかな…破滅の始まりとかしないよな…

まぁええかポチ。



ゴゴゴと目の前に地獄の門?が現れた。

ガタガタを門が震えながらゆっくりと開く……

でてきたのは禍々しい角と羽を持つ褐色可愛い幼女だった…。

ところどころにある赤いタトゥーみたいなものが実に魔王らしい…。


「儂を呼んだのはお主か?まぁなんともみすぼらしい格好の弱そうな男じゃのう」




間違いない……こいつは絶対にクソガキである……呼ばなきゃよかった……


「無視か?……まぁいいわい。とりあえずこの世界滅ぼすとするか」


呆然としていると急に厨2全開の発言をする幼女。


「ちょ…ちょちょっと待って!!急に呼んだのは悪かったけど滅ぼされると困る!私この世界のことなんもわかってないし!一回落ち着いて!!」


慌てて幼女をなだめる私。召喚主なのになんでこんなことに…


「いいや、待たん。儂は我慢が大嫌いなのじゃ」

そう呟いた幼女の手の先に黒く禍々しい色の玉ができていく……



「すこし掃除でもしてやろうかの」

そう怪しく微笑みながら私の背後の木々に向けてその玉を飛ばした。



ポスン



なんとも情けない音を出し指先から飛び出した禍々しい黒い玉は大きな木にぶつかった。



ぽわあん



可愛らしい音とともに木になんも影響もなく黒い玉は霧散した。



「すこし掃除でもしてやろうかのう」

キリッとした表情をして幼女に指先を向けた。


「ポスン」

そう呟いた私大爆笑


魔王渾身のギャクだろう、やっぱり異世界ってすげーなぁ。

笑いすぎて苦しいお腹を抑えながら魔王(大爆笑)を見ると顔真っ赤にして口角をピクピクさせている幼女がいた。



えっ…渾身のギャクじゃないの……



「ほ…ほら元気だしなよ……たまたま調子悪かったんでしょ?…急に呼んで悪かったよ…ごめんね…」

そう優しく声をかけポンと肩に手を置いた。



「う…うむ…今日は調子悪かったのじゃ……」




そう呟く魔王の背中は幼女だからなのかはわからないが小さく見えた。






ちょっと気まずい雰囲気を打破するため少し幼女に声をかける。




「この世界の神シルフィートって名前なんだけど知ってたりする?」


「いや、知らんのう。儂の〈デス・フラワー〉が機能していないことを考えると儂がいた世界とは仕組みが違うのかもしれん」


あのかわいい音の黒い玉〈デス・フラワー〉っていうんだ…だっさ。


「あの黒い玉実際当たったららどうなるの?」

気になった私は聞いてみる。


「当たったところから魔素を吸収して黒い花が咲くんじゃ!!綺麗じゃぞ!当たったやつはだいたい死ぬがな」

ガハハと笑いながら教えてくれる幼女。

こえーよ。




「力も大分発揮できておらん。見た目通りの強さしか持っておらぬのかもしれん」

そう言いながら幼女は自分の体をペタペタ触る。


色々あってよく見てなかったけど禍々しい角と羽は魔王っぽいけど、褐色の肌やクリクリの真っ赤な目は可愛いかもしれない。真っ黒だけど艶のある腰ほどまである髪の毛もいいところの育ちのお嬢さんのようだ。


「お主に守ってもらうしかないのう」

ニヤリと生意気は顔を向けてくる幼女。


「え…無理だよ私戦ったことないもん」


「な!!なんじゃと!お主が呼んだから儂が来たんじゃろがい!!責任とれ!!」

シャーと威嚇をしながら飛びかかって来る幼女。


「うわっ!!なんだよ!!」

飛びかかって来た幼女はそのまま顔面から地面にダイブした。

急に飛んできたのでつい避けてしまった。




「痛いのじゃ…い…痛いのじゃあ!!」

顔面に土と草をつけ涙目でこちらを睨みつけてくる幼女。


なんだよ私が悪いみたいじゃんか……

罪悪感にさいなまれながらもどうしようか悩んでいるとピンと閃く。


「しょ…しょうがないな。じゃあ、これあげるよ」

ガチャ産お菓子の登場である。


《R たくさんのお菓子》

〈ランダムで地球のお菓子がでてくる。ゴミは食べ終わったら魔素に戻るエコ仕様〉



へー便利じゃん。

さっそく使ってみるとたくさんのお菓子がでた。一番に目についた枝のチョコをあげてみよう。


「箱開けてビニールは食べれないからね。ビニールって分からないか。開けてあげるよ」

そういいつつお菓子を与える。


「な…なんじゃ!!この美味しい物は!!はー呼ばれて良かった!くるしゅうないぞ!!」

パーと笑顔になる幼女。うんうん、やっぱり笑顔は大事だな。


ニコニコしながらお菓子を食べている幼女をほのぼの見ていると状況を思いだす。




また魔物来たら困るし、とりあえず《持ち物》にある《R 初心者冒険装備セット》を見てみる。


《R 初心者冒険装備セット》

〈これであなたも冒険者!剣と革の防具のセット!〉

〈※あんまり強くありません!〉


だ…大丈夫かな…

まぁないよりマシだろうとりあえず装備しよう。



ふーむ、剣を腰にぶら下げるだけですごく冒険者感がでるなぁ…よきよき。

ついでに、マジックボックスも腰につけておくか。

《SR 大容量のマジックボックス》

《大容量のマジックボックス!ドラゴンだって平気で入る!中は時間が止まっているけど生き物は入らないよ!》

よくあるタイプのマジックボックスだな。中を除くと真っ暗でちょっと怖い。




「おい、アホ面下げてないで食べ物をもっとよこせ」


「え?結構あったのに全部食べちゃったの!?」


「あんなもん、一瞬じゃ!はよよこせ!!」


「そんな事言われてももうないよ」


「なんじゃと!まぁあれほどうまいものならないのもしょうがない、今日は許してやろう」

腕組をしながら頷く幼女。

ほんとクソガキだなこいつ……



「そうだ、名前だ。君は名前あるの?」


「儂は魔王じゃ。名前などない」


「そっか、じゃあ私と同じだね。名前つけてもいい?」


「しょうがないのう。さっきもらった甘味の礼じゃ。ええぞ」


「うーん、魔王だからマオね。私は……そうだなぁ……エルにする。」


「ほう、エルか。良き名じゃな。儂は魔王だからマオか安直じゃなぁ……まぁ、ええわい。よろしく頼むぞ」


「うん、よろしくね」

見つめあったあとなんか照れくさくてそっぽを向いてしまった。





気まずいので話題をふろう。


「そういえばさ、マオはどうやって魔法を使っているの?」

「お主魔法使えんのか?儂を呼んだ癖に」


いちいち煽ってくるなこいつ…


「私もどっちかというと呼ばれた側で魔法なんてない世界から来たんだよ」

「なんと…そんな不自由な世界なんてあるんか…元気を出すが良い儂が慰めてやろう」

マオが憐れみの目で見てくる


うるせーもう二度とお菓子やらねーぞ


「ふーむ、儂の世界での魔法の練習方法でも教えてやろうかの。手をこっちによこせ」

マオが手のひらをこちらに向けてきたのでこちらも手をだす。お手を私がしてる形だ。


「儂が魔力を流してやろう。大した量は流せないがな」

ガハハと笑いながら目を閉じるマオ。


すると頭の中に機械音声が流れる。

《この世界とは異なる魔力を感知しました。貴方の魔力を変換することができます。変換しますか?》


ん?異なる魔力とは…マオの世界の魔力なのかな…とりあえず変換してみよう。


「お?お主から魔力を感じるようになったぞ。先程まで魔力なぞ欠片も感じなかったから才能ないなお主はと煽ってやろうと思って魔力を流したんじゃがのう」

カカカと笑うマオ。



こいついつか殴る。



「この世界とマオの世界の魔力が違うみたいよ。マオが弱くなったのもそのせいかもね」

「なんでそんなことわかるんじゃ?」

「教えてくれる妖精みたいなものがいるんだよー」

マオに説明するも憐れみの目を向けられた…


「まぁよい。体に魔力を感じたかの?集中すればわかるじゃろう」


そう言われて体の中を意識するとぽかぽかするような力の流れを感じる。


「魔力を感じたらそれをとりあえず手のひらに流れるよう意識せよ」


んーこんな感じかなー


「集めたあとイメージしろ。水のイメージで良いか。その後なんでもいいから言葉を発してみろ。才能があれば水がでる」



んー手のひらから水がでるイメージ噴水みたいなイメージでいいかなぁ…


「すこし…掃除でもしてやろうかのう」


するとイメージしたより少ししょぼいが手のひらから噴水のように水がでた。


「すげー!!めっちゃ魔法じゃん!!!ありがとマオ!!」


「お主いい性格してるのう。魔力があったら花が咲いて死んでたぞお主」

ギリと歯を食いしばりながら睨みつけてくるマオ。そんな顔しても可愛いだけだぞ!



「お主から魔力を感じるし試してみるか」

「え?なになに?」


「エナジードレイン!!」

そうマオが叫ぶと同時に全身から力が抜けて目の前が真っ暗になった。





パッと目が覚めると木の根本で寝ていた。


「あれ…いつの間に寝たんだっけか…?」

左側が暖かくて左をみるとよだれを垂らしお腹丸出しのマオが寝ていた。


そうだこいつがなにか叫んだあと意識が飛んだんだ。

ちょうどいいか。《ステータス》の確認でもしよう。


名前【エル】

種族【人間】

性別【オス】

Lv1

HP 50

MP 40

STR 3

INT 3

DEX 3

AGI 3

LUK 10



称号 転生者 神の使徒 魔王の飼い主 異世界の魔法使い


あれちょっとMPが増えてるなんでだろう。

魔王の飼い主にもなってるなぁ。

異世界の魔法使いは多分魔力の変換のおかげだろう。


ボケーと考えているとマオがムクッと起きた。


「お、やっと起きたか」

カカカと笑うマオ



「多分、お前に失神させられたんだが」


「すまんすまん、あの程度でマナ切れになるとは思わなかったのじゃ」

ガガガと笑うマオ

笑っても許さんぞマオ


「まぁ、そのおかげとは言わんが威力が低めではあるが3回ぐらい魔法使えるぞ」

ん?そうなん?


「魔王とは周囲の魔素を吸収して魔力を回復しているんじゃが、ここの魔素は吸収しないようなのじゃ。だがお主の魔力が変わったことで魔力吸収できるようになったんじゃ。それがエナジードレインじゃな」


「つまりじゃ、お主から魔力を貰えれば儂はどんどん元の強さに戻れるわけじゃ!」

天を指差し仁王立ちをするマオ。

ちょっと可愛いのがムカつく。


「え?じゃあ、私がいないと弱いままってこと?」


「そ、そうなるのう…」


URの癖にクソ使えないんだが……


「そういえば、少し魔力が増えた気がするんだけどなんか知らない?」

MPが増えたことの疑問をぶつけてみる。


「多分、魔力をギリギリまで吸われたからじゃの。この世界では知らんが儂のいた世界では魔力をギリギリまで使うと魔力が増えるのじゃ」

ハッっと目を開いてこちらを見るマオ。

なんだよ、余計なこと思いついたんじゃないだろうな



「わかったぞい!つまりじゃ!儂がお主を寝る前にエナジードレインすれば儂も魔力が増えお主も魔力が増える!儂らは強くなれるぞ!」

まぁ、そうなるか…。



「じゃあ、今日からそうするかー。エナジードレインあんまりいい気分じゃないけど…」

一瞬で目の前が真っ暗になったとは言えいい気分ではなかった。

まぁ、強くならんと生き残れなさそうだしやるしかないか。




「よし!とりあえず家だすわ!!」


《SR 防虫防魔のコテージ》

《3LDKの赤い屋根のコテージ!お風呂もあります!水・ガス・電気は使い放題!》

《※テレビ・エアコンは別売りです。》


お、便利じゃん。ポチー


ボフンと目の前にコテージがでた。


「なんじゃ!!この魔法は!」

ちょっと引きつつも驚愕の顔を浮かべるマオ。

おもろい顔してて笑う。


「転生したときにもらったんだ。結構良さそうだね」

ふふんと自慢げ言ってみる。


「これ昨日あったら野宿せんですんだのだが?」

おめーが私を失神させるから悪いんだろがい。


「まぁこれで快適な生活を送れるだろ?」


「まぁそうじゃの!魔法も使えることじゃし!イノシシでも狩るか!」


「おっ!いいね!行こう行こう!」


そうして、異世界ほのぼのライフがスタートしたのである!!!


「おーい、もう今日の飯はウルフの肉でいいかな」

狩りをしているマオに声をかける。


「ええぞー。儂はみでぃあむれあが良い」

狩っていたゴブリンから魔石を魔法で取り出しながらマオは答えた。



魔力の増やし方を知ってからなんやかんや3年ほどの月日が流れた。

干し肉や木の実もあるなんだかんだ魔法は便利で前の世界での機械がある生活とは程遠いがコテージのおかげで快適な暮らしを送っていた。

ステータスも大分伸びたぞ!



名前【エル】

種族【人間】

性別【オス】

Lv50

HP 5800

MP 30000

STR 3300

INT 23000

DEX 1800

AGI 4500

LUK 99



称号 転生者 神の使徒 魔王の飼い主 異世界の魔法使い 捨てられた森の住人


魔法関係の伸びがとても良い。マオ以外の人を知らないので強いかどうかは定かではない。

まぁあくまで目安といってたのであんまり気にしないことにしている。


名前【マオ】

種族【魔王】

性別【メス】

Lv99

HP ??????

MP ??????

STR ?????

INT ??????

DEX ?????

AGI ?????

LUK 10


称号 召喚されし者 魔王 神の使徒のペット 捨てられた森の住人


マオのステータスはこんな感じだけど?が多すぎて参考にならないんだよなぁ。

LUKが低いから運は悪いのだろう。

レベルが高いけどあんまり強いと思わないけど、魔王特有のなにかがありそうではある。


まぁ、のんびり生活できてるしどうでもいいや!

ご飯の準備をする前にお風呂でも入ってまったりするか。

そう思い風呂場入った瞬間頭に声が響いた。


《のんびりしすぎ!!のんびり生活しすぎです!!》

え?誰だっけ…あー神だ。懐かしいお久しぶりです。楽しく生活させてもらってます。

《いえいえ、そう言ってもらえると私も貴方を転生させてよかったとおもいm…違う違います!》

忙しい人だなぁ…あ 神だったか。



《わざわざ貴方の元の世界に合わせてアシスタントAIも作ったのに使わないし!!ガチャ引くにはどうしたらいいとか聞かないし!!》

あぁ…そうだったんだ…なんかごめんね。




《そうですよ!せっかく私が準備したのに…ヨヨヨ…》

《すぐ????と思ってのんびり過ごしてたら3年も経ってるなんて…ヨヨヨ…》

ん?聞こえなかったぞなんて言ったんだろう。それにしてもヨヨヨ好きだな。





《ガチャで最高レアリティのGRを引くまでのんびり生活は禁止です!!わかりましたか?》

GRなんてあるんだ…頑張りますね。


《神との約束です。破ったら運のステータスをマイナスまで下げますからね》

なかなかエグいことを言ってくるなこの神


《では、楽しい異世界ライフを…》





「おい、お主よアホ面下げてどうした?」

アホ面は余計だ。


「神から冒険しろとのお告げがきた。明日から冒険しなくてはいけないかもしれない」


「ほう、まぁええがの。儂はお主についていくだけじゃ」


気乗りはしないが明日から始まる冒険ライフかぁ……


そして翌朝とりあえずガチャ引いてほしいらしいからアシスタントAIらしいKMに聞くかー


《KMです。ご要件はなんでしょう》

ガチャの宝玉ってどうやって手に入るの?

《この世界の住民にとっていいことをすると増えます。一番簡単な例は洞窟や森で魔素が濃くなっている場所に魔物が増えるスポットがあります。》

《そこのスポットの中心にできた魔石。通称ダンジョンコアを無効化すると宝玉がもらえます》

《あくまでも宝玉と言っても、ガチャ用の宝玉は貴方にしか存在しないものなので他の人に聞いても宝玉といっても通じない、もしくは違うものを指すことになるのでご注意ください》

《現在地の近くにダンジョンコアがある場合通知することができますがいかがしましょう》

じゃあ、お願いしようかな。


《ちょっとした小話程度に聞いてほしいのですが、シルフィート様がガチャを引いてほしいとのことで貴方がこの世界に来てから魔素を濃くしておりその影響でダンジョンが大量にできています。このままだと人間が魔物に敗北してしまうかも知れません。ご注意ください》

まぁまぁえぐい話だった。確実に小話ではない。




人類の危機を聞いたところで世界を救うたびに出ますか!!


こうして、本当の異世界生活がスタートするのである。

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