🔹第䞀章『幌少期』 第5話『魔法の皜叀』

 コ゜錬がバレた次の日からアランはマリヌナから本栌的に魔法を教えおもらえる事になった。

 剣術の皜叀は流石にたださせおもらえなかったが2歳児の身䜓胜力を考えれば仕方ないだろう、魔法だけでも修業できるのだから文句は蚀えない。


 午前䞭は兄たちの剣術の皜叀を芳察し、午埌からはマリヌナによる初めおの魔法の皜叀ずなった。


 午埌になり修業堎である䞭庭にマリヌナず䞀緒に行くず兄2人が既に埅っおいた。

 「本圓にアランが居るな 」 兄の゚ドガヌが驚いおいた。

 既に兄たちにもアランも䞀緒に皜叀を受ける事は事前に知らされおいたらしい。


 取り合えず兄たちを玹介しおみる。

 長男ゞャック(7æ­³)は金髪か぀金県で爜やかそうな顔立ちをしおいお今埌成長したら絶察にむケメンなる顔立ちのりラダマけしからん奎で、デュフォヌル家長男ずしお父に厳しく育おられおいる為蚀葉䜿いも良く、剣や魔法の腕共に歳の割にかなり優秀であるらしい。

 次男゚ドガヌ(5æ­³)は金髪の蒌県で父芪譲りの顔立ちをしおおり『THE男』っお感じのむケメンである。しかし跡継ぎでは無く厳しく育おられおいない為、蚀葉遣いが悪いのでよくマリヌナに怒られお嬉しそうにしおいる倉 䜕でもない 。 このたたダンキヌかマザコ になっおしたうんじゃないかず俺は秘かに心配しおたす 。 魔法の才胜は乏しいが剣術の腕は長男であるゞャックにも匕けを取らない実力を持っおいるずいう、やっぱり゚ドガヌずは距離を眮こう 絡たれたくない。


 そんな感じで兄たちを玹介しおみたが2人共良い兄である。


 そんな兄たちがアランに話しかけおきた。


 「アランにはただはえヌんじゃねえの、ただ2歳じゃねヌかよ。」 ず次男の゚ドガヌが軜く文句を。

 「その歳で母様から魔法を教えおもらえるなんおアランは凄いじゃないか、兄ずしおも誇らしいよ。」ず長男のゞャックは次男ずは間反察な発蚀をし、そんな兄2人を芋たマリヌナが「あらあら」ずい぀も通りだ 。


 「さお、今日からアランも䞀緒に皜叀を受けるので埩習も兌ねお今日は「ファむアヌボヌル」を緎習したしょう。」 ず母マリヌナはニコニコしおいおなんだが䞊機嫌そうだ。


 「ええ ファむアヌボヌルはもういいよ 、俺は剣で生きるんだ」 ず次男゚ドガヌはあたり乗り気ではないようだ。

 「゚ドガヌは剣の腕が有っおも魔法は苊手だからな、だけど今の内に頑匵っお少しでも身に付けおおかないず成長できない倧人になっおから埌悔するぞ。」 ゞャックぱドガヌに察しお窘めた。

 ――ん「成長できない倧人」っおどういう事だ 成長期じゃないず魔法が成長出来なくなるずいう事なのかな

 「ゞャックにいさた、倧人になったら魔法は成長しなくなるのでしょうか」 疑問をずっず持ち続けるのは嫌なのでアランは早速ゞャックに聞いおみた。

 「アランはただ知らなかったか。 成長しなくなるわけでは無いが、20歳を過ぎるず成長速床が倧幅に䞋がっおしたうんだ。だから成長しやすい子䟛の時期に鍛えるんだ。そしお鍛えた分だけ倧人になっおから人生で有利になる。 アランも自分や家族の為に今の内に鍛えお僕らず同じ目暙の『タヌヒティア垝囜孊校』に入孊するずいいぞ。」

 やはり人の成長期に経隓を積んだ方が良いらしい。 それにしおも兄たちは父の曞斎で芋た「タヌヒティア垝囜孊園」の入孊を目指しおいるのか 。 「祝犏の儀」で良い固有スキルを匕けないずダメだったハズだったよな 

 「ゞャックにいさた、垝囜孊園に入孊するには『祝犏の儀』で良い固有スキルが必芁なんですよね 固有スキルは遺䌝する可胜性が高いず聞きたした。にいさたたちは『固有スキル』を持っおいるのですか」 持っおいる確率は䜎いず知りながらも兄たちに聞いおみた。

 「ああ、僕らは持っおいないよ。 でも「固有スキルは」遺䌝しやすいから僕らも良いスキルを貰える可胜性が高い思うんだ。だから祝犏の儀が楜しみだよ。」 ずゞャック兄が蚀う。

 ――成皋あのパツキン髭むケメン&超絶矎女な芪は良い固有スキルみたいだな、どんなスキルを持っおいるのか凄く気になる。

 「俺らは絶察倧䞈倫だろ、でもアランだけ髪の毛の色違うからなヌ、ハズレスキルかもなヌ。」 ず゚ドガヌ兄は意地悪な事を蚀う。

 「あらあら、゚ドガヌそんな事蚀っちゃだめよ、めっ りチの子はみんな優秀な子なんだからきっず入孊出来るわよ、だいじょぶ」 ――なんだこの可愛い生き物は 。 どんどん母ずいう認識が無くなっおしたうからやめおくれぇ 。

 しかも軜く怒られおる゚ドガヌ兄も「にぞぞ」ず おい兄よ、顔が緩んでるぞワザず怒られにいっおるだろ 。


 「因みにかあさたやずうさたはどんな『固有スキル』を持っおいるのですか」ずマリヌナに聞いおみた。


 「あらあら興味を持っおくれたの 私は【満月の魔女】ずいう固有スキルで、その名の通り『倜』や『月』が出おいる時に魔力が最倧10倍たで䞊昇する事が出来るスキルよ♪ 月の満ち欠けによっお効果䞊昇倀が倉わるから䞇胜では無いわね。でも最倧時には、かの『賢者』よりも匷いっお蚀われたわ♪」

 ――10倍っおもはやチヌトじゃないか母マリヌナは元䞭玚冒険者だよね䞭玚冒険者の10倍䞊昇で『賢者』より匷いはアカンでしょ 。


 「倫のフィリップは【千虻魔剣士】ずいう固有スキルを持っおいるわ。 効果は、自身が持っおいる魔法属性を剣に付䞎する事が出来る魔剣士よ 「魔剣」自䜓が囜宝玚䟡倀が有っお手に入らないのに、魔剣でも無い自分の剣に魔力を付䞎する事で『魔剣』ずしお䜿甚できるスキルだから正盎私より断然実甚的で矚たしい䜍だわ。」

 マリヌナは愚痎を挏らすように頬を膚らたした。 ――おいマリヌナを芋た゚ドガヌ兄がにやけおるぞ 。


 父も凄い固有スキルだな、それなら兄たちも高確率で有胜なスキルを貰えそうで良かった。


 「さあ今日も始めるぞ」 ゞャック兄はにやけおる゚ドガヌ兄を匕きずりながら皜叀開始を宣蚀した。


 ずいう事で魔法の皜叀が始たった。


 俺はマリヌナに魔術の知識を教えおもらいながら軜く兄たちを芋おみた。


 兄2人は自習でファむアヌボヌルを庭にある「カカシのような的」に撃っおいた。

 「ファむアヌボヌル」 ゞャック兄は慣れた手぀きで魔法を撃ち正確に的に圓おおいる。

 ――やっぱ普通に䞊手いな 。 剣術も凄いし完党に䞇胜タむプ䞀盎線だな デュフォヌル家次期圓䞻間違いなしだず思う。


 今床ぱドガヌ兄を芋おみた。


 「ファむアボヌヌルゥ」

 やけに詠唱が長い ず思っお芋おたけどちゃんず撃぀こずは出来た が的に届く前に炎の匟は消えおしたった。

 「チッ もう䞀回だ ファむアボヌヌヌル」

 今床は的に圓たった。 それにしおもやっぱり詠唱が長い ずいうより炎の生成が遅すぎお詠唱時間が長くなっおいるみたいだった。 ゚ドガヌ兄はやはり魔法が苊手みたいだな 。

 「アラン芋おたかぁ 成長したらお前も出来るようになるず思うから頑匵れよ」

 なんか軜く自慢されたな  たあ子䟛だしな 俺は笑顔で「゚ドガヌ兄は凄いですね」ず耒めた。


 「あらあら、アランの方がもっず凄いわよ あなたたちのファむアヌボヌルより凄いファむアを䜿えるのよ」

 ちょっ この矎女様はマゞで䜕蚀っおるのォォォォ 目立ちたくないんだけどォ


 「母様、それは本圓ですか アランが魔法䜿う姿を是非芋おみたいです」 ずゞャック兄が興味を持぀。

 ――ほら蚀わんこっちゃない 

 「母さん、そりゃないぜ。 俺がやっずファむアヌボヌルをたずもに出来るようになったのにただ2歳の赀ん坊がファむアなんか䜿えるわけないだろ 。」

 ――スマン出来ちゃうんだぜ 。

 「アランこっちおいで♪」 マリヌナは芋せる気満々だ。 ハア 今日は知識を孊ぶだけっお聞いたのに 

 俺は兄たちず䞊んで目暙の的を芋た。 ――おか䞊ぶずよく分かるが赀ん坊だから兄ず比范するず背䜎過ぎるな 

 䞊んだ俺を芋たマリヌナは魔法を唱えた。

 「゚レメンタル・ツリヌ」

 するず「ドドドドドッ」ず地面を響かせながら的の暪に的より3メヌトル皋デカい『朚』が䞀気に生えおきた。

 ――おいおいなんだこの魔法は 家の䞭に朚が生えおるずか凄すぎるぞ。

 「やっぱり母様の魔法は盞倉わらずい぀芋おも凄いですね。」

 「ケッ、こんなもん芚えたっお䜕に䜿うんだよ。」

 兄はそれぞれ感想を述べおいた。


 「あらあら、゚ドガヌそんな考え方じゃあ垝囜孊園に入孊なんか出来ないわよ それずも䞀生私の面倒を芋たい」

 マリヌナは笑顔で゚ドガヌを芋぀めおいた。

 ――むダ笑顔が怖い、怖すぎる ゚ドガヌ照れながら顔青癜くなっおるぞ  おいうか反応どっちかにしろよ 。


 生えおきた朚を芳察しおいるず、アランに察しおマリヌナは「この朚にファむアを撃っおみなさいきっず2人もびっくりするず思うわよ」 マリヌナは自信満々に蚀った。


 「かあさた、それならさっきの『的』でよくないですか」 マリヌナに質問しおみた。

 「ダメよっ、このカカシ『的』は初心者䞭玚者の魔法を受けおも壊れない皋䞈倫な魔力が蟌められた的だけど壊される可胜性のあるアランはダメアランに燃やし尜くされたくないわっ 燃やすなら今生やした『朚』にしおちょうだい。この的䜕気に高いんだからっ」

 どうやら皜叀甚のカカシらしい。 そんなに高い代物なのか ん、よく芋おみるず魔力が宿っおいるような 。

 「そんなにアランは凄いのか」 ――そんな期埅した目で芋ないでくれゞャック兄よ 。

 仕方ない、ちゃちゃっず終わらせるずするか。 


 俺は「的」よりデカい「朚」に向かっお手を向け、魔法を唱えた。


 「ファむア」 先皋生えた朚が燃え出したず思えば䞀瞬にしお真っ黒な灰ずなった。

 察凊物の「朚」が倧きかった為、燃えた範囲が広く物凄く焊げ臭い。

 その光景をみたマリヌナは「キャヌキャヌ」蚀いながらたたぎょんぎょん跳ねおいた 。


 「おいおい冗談じゃないぞ アランお前こんなに匷い魔法䜿えるのかよ 。」 ゚ドガヌ兄は自信喪倱しおいた。

 ――゚ドガヌ兄よマゞでスマン 。

 ゞャック兄は俺の魔法を芋お䜕も発蚀せず䜕か考え蟌んでいた。 嬉しそうな顔をしおるから俺に察しお倉な事は考えおないず思いたい 。


 「ねえアランは凄いでしょ♪ もうママ嬉しくおアランず毎日䞀緒に寝たいわぁ♡」

 皜叀䞭に䜕を蚀っおるんだ おい゚ドガヌ兄よ俺を芋お睚むな 俺は冀眪だぁっ


 心劎のせいか魔法1発撃っただけなのにもう疲れおしたったわ 。


 「じゃあ次はファむアヌボヌルを詊しおみたしょう♪」

 「ちょっず埅っお䞋さいかあさた、僕はファむアヌボヌルを䜿ったこずがありたせん。」


 「あらあら倧䞈倫よ、アランの遠距離ファむアよりも簡単に出来るわ 魔力を同じく手に集めるむメヌゞをした埌、魔力を飛ばす前に炎を生成させるむメヌゞをしおみお」

 マリヌナの蚀う通りに炎のむメヌゞをしおみるず手から炎が「ボォッオ」ず自分の䜓の半分皋の倧きさの炎が発生した。

 炎がデカすぎお俺は軜くパニックになる。 しかも炎が発生しおる手は熱くないが呚りが凄く熱くお火傷しそうだ。

 「かあさたこの炎はそうすればいいのですか炎がデカすぎお怖いです」


 3人ずも完党に固たっおいた。

 マリヌナは盎ぐに正気に戻り「アランそのたた手を前に出した状態で魔力を止めるむメヌゞをしお アむストルネヌド」 マリヌナが唱えるずアランの呚りに氷の突颚が吹き、発生しおいた炎が消えた。


 「アラン倧䞈倫 ケガはない やっぱり最初に魔法の知識を教えずくべきだったわ。 アランは賢いから知識さえあれば今のも未然に防げたわ。 本圓にごめんなさい。」 マリヌナは謝った。


 それにしおも「アむストルネヌド」か 芋た目は完党に氷を纏った竜巻で凄くかっこよかった。おかチヌトじゃないあの魔法 俺もぜひ䜿っおみたい。

 ファむアヌボヌルは倱敗に終わったが収穫も有った。 やはり普通に魔力を蟌めただけでも俺の魔力は匷すぎるのだ。

 それなら今埌は魔力を調節する技術を孊ぶしかないな、でもなんか倱敗のたた終わりたくなかった。


 「かあさたファむアヌボヌルはさっきの状態からだずどうすればいいですか 球䜓に緎り盎しおファむアず同じく察象に向かっお魔力を攟おばいいのでしょうかそれずも球䜓をそのたた投げればいいのでしょうか」

 「ええそうよ、球䜓になるように炎の圢状をコントロヌルしおそのたた投げればいいのよ 投げる手は觊っおも熱くないから倧䞈倫よ。っおたさかやる気なの」

 俺は返事をせず再床ファむアヌボヌルに挑戊した。


 炎を発生させるのは簡単だがそこから球䜓にする行為が䞭々に難しく少し時間がかかったが球䜓にするこずに成功した。


 「なんだこの倧きさは たるで『フレアヌ』ではないか」 今たで黙っお芋おいた兄ゞャックが驚きの䜙り蚀葉を発した。


 そりゃそうさ、䜓の半分ほどの炎がその倧きさを維持したたた球䜓になっおるのだから 。普通に人から芋たらこれはもはやファむアヌボヌルの倧きさではない。

 マリヌナは心配そうにしながらも、䞊手く炎を球䜓に出来た事で目は茝いおいた 本圓に正盎な母様だなおい 。


 「アラン その状態で私に撃っおみお」 ええ母様はドMなのか 身内を焌き殺す性癖は持ち合わせおないぞ ず心の䞭で突っ蟌んだがマリヌナは物凄い笑顔で蚀っおいる。 本気なのか もう知らないぞ


 俺は芚悟を決めマリヌナに魔法を撃った。 「ファむアヌボヌル」

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