キノウミタユメ

大隅 スミヲ

20211221 ツリー

それは奇妙な夢だった。


巨大な木がそびえ立っていた。

樹齢何千年ともいえるほどの大きな木だ。


その巨大な木にロープを吊り下げ、人々はロープを登っていく。

木からぶら下がっているロープは複数あって、それぞれのロープを何人もの人が登っている。

そのロープは綱引きの綱のように太かった。


私もそのロープを一生懸命に登っていく。


ある程度の高さまで来た時、隣で登っていた人から話しかけられた。


「ランキングが落ちると、ロープも落ちるよ」


そう言われて、スマホを使って慌ててカクヨムのランキングを確認する。


画面を見た途端、ロープから手が滑って落ちていく。


地面に落ちるギリギリのところで何とか止まれたのだが、すぐ横のロープをすごい勢いで登っていく人がいた。


「コミカライズされたから」

その人はそう言いながらどんどん上まで登って行ってしまった。



そこで目が覚めた。


ランキングなんて気にしないって思っていたのに、夢で見るほど気にしてんじゃん……。

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