都心戦区
大帝
能力制圧本部_正義の帝国
平行世界上の日本
時代は二〇XX年。
和暦は
ここは
そして、眠らない都会の
しかし、
日本でいうところの、中部地方から関東地方までが、全て『明るい』と呼べるに値する中心都市なのだ。
このような大都会が連なった都市を、人々は『〇〇県』ではなく『
さらに、この明道市では――――
「いたッ……」
ベージュのダウンコートを羽織った女子高生が、人混みの交差点で転んだ。
「……あ、あの、大丈夫ですか?? 」
そう問いかけながら手を
紺色のブレザーに袖を通した男子高校生は、女子高生よりも身長が小さく、さらに口数が少なそうな少年だ。
「うん……
ちょっと
少年の手に掴まって、女子高生はゆっくりと立ち上がる。
「あ、あと……膝から血が出てる……から、ちょっとキズ治しておきますよ」
「今から??ㅤ」
「うん……
そのキズなら二秒で治せますから……」
少年は、血が出ている傷口に手を
すると――――
「えっ!?
え、ウソ……え、キミ……能力者だったの?!ㅤ」
「うん
もう痛くないでしょっ??ㅤ」
「ありがとう……」
傷口は一瞬で塞がった。
垂れていた血は消えていた。
少年の回復系統の能力は、一人の女子高生の怪我を癒した。
しかし―――
「よし、現行犯だ
本部まで御同行を……もちろん強制だ」
表通りの人混みに囲まれて、一人ひとりの声なんて聞き取れない。それほど賑やかな状況下で、少年に向けて発せられた『現行犯だ』という発言は、ハッキリと少年に届いていた。
少年は振り返った。
「お、おまえらは……
上下
その男達の正体は、能力者という危ない存在から、この明道市を守る警察組織『
さらに、そこに立っているだけで重圧を与える威圧感は、これまで死闘と呼べる戦いを幾度となく繰り返してきた証拠だ。
「能力発動は法律で禁止されているハズだが??
法律を破って楽しいか??
おい……何とか言え能力者」
「おいおい、あんま言ってやんなよ
さっさとコイツ制圧してさぁ……気持ちよく定時で帰ろうぜ」
「おい――――」
そのとき、その中心格らしき男が、左隣に立っている男に指示を出した。
「おい
近辺に待機してもらっとる第二課に、ここ一帯の閉鎖対応を依頼しろ
まだコイツ以外にも能力者が隠れてるかもしれん
あと、オマエら二人はオレに着いてこい」
『了解です、
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