眩惑の乙女
第5話 月夜野さつきは。警察署長ですわ!
「姫署長! 神社での奉仕活動、お疲れ様でした!」
「おーほほほ! わざわざ
わたくし――
警察署長ですわ!
しかし、本日。
アニメとのコラボ
同時に行われると言うので。
わたくしもこの通り。
通りすがりの署員さんには。
先ほどから、お疲れちゃん! と声をかけてくれますの!
はて? おかしいですわ?
日頃から、あいさつを
わたくしのスケジュールまで。
ぽんぽこ! ぽんぽん! 思い出せ!
そ、そうでした!?
うっかり、
戻って来てしまいましたわ!?
わたくしの部下である――
くのいちの
気配を消しながら、
署長室へ舞い戻る――
「姫署長さん? 何かのイベントですか?」
またもや、声かけ
「交通課の
「えっ!? 私、誕生日を言いました?」
個人情報流出を……警戒しているのでしょうか?
申し訳なさそうに。
「署員の皆さんの
「そ、そんな!? お、おそれ多いですよ!?」
わたくしも普通の生活に
「気になさらず! わたくしの気持ちですの! 皆さんも受け取っていますから!」
自然と彼女の両手を握りしめ。
「
ふにゃふにゃと
わたくしがストレスの原因!?
「許容範囲を
「馬鹿な!? 彼女は普通の署員だぞ!?
あれよあれよという間に。
救援として。他の皆さんが集まって来ましたわ!?
「あの、わ、わたくし……あら? 総務課の中島さん? 小学生のお子さんが
「あ、ありがたき、お言葉! ただの
これでも、上司ですので! おーほほほ!
きめ
他の方々にも近況を
ちょっとした、
ふと我に返ると。
一日署長ならぬ
この姿を
ぐぬぬぬ。不覚。
くっころ! の心境ですわー!
やっとの事で署長室に入り。
一息つこうとしましたが。
机の上に設置されている電話が――鳴り響きましたわ!?
「もしもし? 署長の
少し
いけません! 疲労しているからと言って。
相手に失礼ちゃん! ですの!
『……アタシだよ。
「アタシ
警察署長として。適切な行動ですの!
通話を強制終了!
電話線も抜きましょうか?
ま、また!? 電話!?
しつこいですわ!
『
「
爆発系学園長? でしたか?
あのお嬢様大学で。
入学式にお祭りを
関係者の間では……そう呼ばれていた様な?
『アタシを異世界の魔法みたいに言うな!? 年中爆発してるのかい!?』
「おほっwww
危うく吹き出す所を必死に……こらえましたわ!
『
「だから誰なんだよ!? もっちり野郎って!? がるるる! ばうばう!」
とあるライトノベルの令嬢キャラクターに。
わたくしが似ていて。
しかも、ふともものもっちり感までも。そっくりらしいのです!
わたくしは納得してませんのに!
世間が受け入れ始めていますの!
『
「おほほ!? 暴力団担当の刑事と。
言い訳として。苦しいでしょうか!?
「それで!? ご用件は!?」
『……学園内で事件が起きた。が、起きていない事になった』
深刻そうな雰囲気が。
電話口からにじみ出て来ました。
経験上――吉報では無い事。
それだけは瞬時に理解しましたわ。
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