おどる時間

コンラッド=フォン=イザール

第1話 パソコンと少年

 気づいたら、パソコンの画面が割れていた。

「なにをしたんですか」

「さあね」

 男は不敵に笑うと、ノートパソコンを閉じて立ち上がった。

「さて、行こうか」

 そして、歩き出す。

「どこに?」

「もちろん、君の家だよ。僕は、君から情報を聞き出さなければならないんだから」

「でも、ぼくは……」

「大丈夫だ。君は、何も話したりしないよ。僕を信じてくれればいいだけだ」

 その言葉には説得力があった。だが、不安だった。いったい何をされるのかわからないのだ。

「早くしてくれないか。あまり時間がないんだよ」

 男の言葉に急かされて、少年は立ち上がって男の後に続いた。


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