阿呆な日常【一話完結タイプ】
まきお
第1話 アンチファンタジー男の思考
2022年秋――。
強制的に付き合わせた旦那との映画(22年の新作ワ○ピース)帰りに、値下げしている映画「ハ○ー・ポッター」のBlu-rayを購入した。
これはファンタジーファンの私には、外せない作品の1つだ。
映画も勿論好きだが、やはり小説を初めて読んだ時の衝撃は忘れられない。
「賢○の石」は、私が徹夜で読破をした小説の第1号となった。
ただ、世の中には「ハ○ー・ポッター」に全く興味を示さない人間も多く存在する。
旦那もその1人だ。
すぐ隣にサンプルが居たので、今回は「アンチファンタジー男」の思考を少し覗いてみたいと思う。
異世界やファンタジーを主とした、執筆サイトを利用する我々とは全く異なった人種だが、ファンタジー小説を書く上で知っておいて損はない。
彼等は「ファンタジー」をどう見ているのか?
どうすれば興味を持ってもらえるのか?
ファンタジー小説家を目指す者の参考になれば「読書家」の私も、良き作品が増えるので嬉しい限りだ。
その昔、私は「ハ○ー・ポッター」の素晴らしさを伝える為に、彼(旦那)を映画館へ誘った。
数ヶ月から1年後にDVDを借りてもいいのだが、彼にはファンタジーに対する集中力がまるで無い。
自宅での「ファンタジー鑑賞」ではすぐに飽きる(席を立つ)だろうと考えた私は、映画館を選択した。
そして数年後――事件は起きた。
映画館で「ハ○ー・ポッターシリーズ」を堪能すること、5作品目……。
上映終了後に立ち寄ったカフェでコーヒーを待つ間、彼が映画の内容について、
「だんぶるどあって何?」
「……」
もはや校長の存在さえも、理解してなどいなかった。
彼の脳内における「ダ○ブルドア」は、「ど○でもドア」と同列の可能性まである。
今まで感想を聞けば「面白かったよ」としか言わない彼の心理を深掘りしなかった私も悪いと思うが、5作品も鑑賞しておいて、まさかの理解力……。
ハイハイ。
もう降参です。
これを境に、私が彼と「ハ○ー・ポッター」を観る事は一切無くなった。
それからさらに数年後――。
たまたま映画の話になったので、私は当時の心境を彼に聞いてみた。
「1回目(サブタイすら覚えていない)から途中で飽きて、ほぼ
衝撃の言葉から始まる、彼の告白。
「賢○の石」で寝た!?
何処に飽きるポイントがあったのだろうか?
私は理解に苦しんだ。
気を取り直して、さらに詳しく聞いた「結果」はこうだ――。
魔法使いと杖が子供っぽい。
登場人物が多すぎる。
画面が暗くて見づらい。
小さいエピソードが多くて疲れる。
上記が邪魔で理解が追いつかない。
そもそも、ありえない世界に興味が無い。
以上。
全てに反論をしたいところだがそこは我慢をしつつ、彼の思考を冷静に分析してみると、1つの答えが見えてきた。
あくまで私の考えだか「アンチ」の彼等は、ファンタジーを現実から、ただ
具体的に言えば、美術館で自分の歩行ペースを保ちながら、絵画を鑑賞している(味わう)イメージだ。
物語に
元がそんな外野思考だからこそ、アンチファンタジー(現実主義)になるのでは? と、私は考えた。
現在の彼は、千葉にある夢の国にも「行きたくない」と土下座をして頼むほど、相変わらずファンタジーにアレルギーを持っているが、ロボットアニメのゲームとプラモにはハマっている。
こちらは近い将来、
はい? どーゆーコト?
とりあえず大量のプラモが邪魔なので、何とかして欲しい……。
追記――
ちなみに映画「ワ○ピース」に対する彼の感想は「歌がなければ寝ていた」とのこと。
……私? オープニングから泣いている人間の思考なんて、何の参考にもならないと思う。(次は映画「ガ○レオ」を観たい)
話を聞いて(読んで)頂き、感謝します。
ではまた。
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