第8話 武器を買いに行こう


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 ■ 武器を買いに行こう

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 講習が終わって自宅に戻りもらったばかりのライセンスをよく見てみる。

 顔写真の横には割りと大きなフォントでIDが書かれておりその下にローマ字で名前、そして右側にFランクを示すFのマークが書かれている。ライセンスは銀行と紐づけされていてデビッドカードとしても使える、スマフォと同期させることでスマフォをハンターカードとして利用することが可能になっている。

 

 しげしげとライセンスカードを見ていると電話がかかってきた。

 番号を見ると元妻の実家の電話番号だ。

 辟易しながら電話に出る。

 

 ▼ 元妻のその後 ▼

 

 「あんたのせいでウチの娘が警察に捕まって○▼※〓……」

 なんて言っているのやらさっぱり聞き取れない。

 面倒くさくなっていたので弁護士に丸投げしてハンターに必要なものを買いに行くついでに電話番号も変えた。

 

 後に弁護士に聞いた話では浮気相手の銀行マンと街金と結託していたらしく結局、詐欺、横領で捕まったらしい。元妻に関しては執行猶予の判決がおりたらしい。

 

 うちから持っていった通帳も弁護士の方で差し止めて養育費だけを一括で支払って終わったらしい。

 元妻と実家の方は執行猶予を取るために和解の必要が有リそのために自宅などを売却して補填し現在はアパート暮らしとのことだった。

 まあ、何にしても解決してよかった。

 

 ▼ 武器&防具 ▼

 

 ハンター協会ご推薦のショップに買い物に来た。

 どうやら武器や防具の購入にもハンターライセンスが無いと入店すら出来ない。

 いや、たまたま、持ってきていて良かったよ。ホント♪

 

 武器って言うと最初に思いつくのは銃砲のたぐいだけど当然、民間レベルでは認められていない。

 実は散弾銃は許可を取って所持していたことが有る、日本では銃砲は免許ではなくあくまでも許可で銃の免許は存在しない。

 

 学科は比較的簡単で法令を中心に何号散弾はなんメール飛ぶだのそんな内容だった。

 学科を通ってから健康診断、警察からの呼び出しを数回経て実弾の購入許可などを取ってやっと講習に行ける。

 

 実技の講習までたどり着けば後は比較的楽だ。講習は装填されていない銃を持たされて射撃場を歩きまわらせられたことが記憶にあたらしい。方向を変えるときなどどんなときでも銃口を人に向けない練習だったと思う。

 

 実際の射撃では左右に飛ぶクレーは練習が必要だが、手前から先に向かって飛ぶクレーは初めてでも簡単に当たる。

 実技試験では射撃より取り扱いに重点が置かれる。

 実技の試験では確か1,2枚のクレーに当てれば合格範囲なのでまあ、落ちる人はいないだろう。

 

 むしろ、個人的には狩猟免許のほうが難しかった記憶がある。

 まあ、結構昔の話なので今は変わってるかもしれない。

 

 講習と試験は自動銃で受けて実際購入したのはレミントンM870。

 講習時にポンプアクションを指定していたのだが、こんなのは駄目だの一言により自動銃に変更された。

 

 別に自動銃で講習、試験を受けても好きな銃を買えると言うことなので納得したのだけど……

 

 ちなみM870はアメリカだと5万程度で買えるが日本に持ってくると3倍から4倍に跳ね上がる。

 詳しい人は自分で輸入する手もあるがかなり面倒くさそうで、規制の違いから装弾数の変更などもしなければならないし何でもかんでも買える訳ではないのでその辺の知識も必要だったりする。

 

 狩猟免許(県ごと狩猟者登録※当然有料)を取って猟友会にとりあえず入る。

 イノシシ狩りのお誘いを受けて何度か言ったことが有る。どこの猟友会でもそうだと思うが、皆高齢だ、うちの場合は殆どが農家だった。

 当時20歳そこそこの自分は新人で一番若いわけで...そうなると犬の代わりに吠えながら山を走らされたりしていた。

 

 銃は持っていっていても発砲どころか薬室に装填する機会すらなない場合がほとんどだ。

 まあ、それでもお肉はちゃんと一人前もらえるけどね。

 

 そんな訳で銃は使えないので剣や槍ってことになるんだろうが、剣はもちろんのこと武道全般やったことはない。中学、高校時代に体育の授業で柔道と剣道をやったがそれはやったことにははいらないだろう。

 

 剣などを見ていたらよってきた接客のお姉さんにおまかせしたら初心者セットというのが金額に応じて数ランク有るそうなので初心者セットの上から2番めの300万円のセットを購入した。

 

 革製の防具に一部金属板が貼り付けてあるもので、武器は片手剣に盾が付いていた。あと、ハンターに必要な小物など必要なものがせっとになって入っているらしい。

 それに念のために携帯食を3日分ほど購入しておいた。

 

 お姉さんいわく、最初からあまりいいものは買わないほうが良いらしい。年齢的に3ヶ月後、ハンターを続けている人は数%らしい。

 俺の場合、初めから低層だけしかいかないつもりだと話したが……

 

 皆、決まってそういうそうだ。(笑)

 

 で、なれてきたらつい、下層に言ってみたくなり怪我をして返ってくるのは良い方で帰ってこないパターンが結構あるので下層には絶対いかないことと危険だと思ったら必ず一度は外にでて、様子を伺ってからどうするか決めるのが生き残るコツだと教えてくれた。

 

 お姉さんがしみじみと言っていた。

 うちで購入した人は元気でいつまでも頑張ってほしいと。

 

 どうやらダンジョンで経験を積みながら下層へ下層へと攻略していくのはほんの一握りらしい……

 

 とりあえず、自宅に帰ってから部屋の中であたりに注意しながら剣を素振りしてみる。

 ちなみに指を乗せて軽く引いても切れたりはしないのは日本等などとは違うのだろう。まあ、叩き切るって感じなんだと思う。

 まあ、それでも少し力を入れれば指ぐらいは落ちるのだろうけど。

 

 ネットで調べた限りでは戦闘をイメージしながら練習をするとスキルを得やすいと合ったので、拙いイメージ力ながら頑張って素振りをやったが、100回も振ると腕が上がらなくなったので辞めた。

 自分を鑑定して見たが、スキルは増えていなかった。

 HPは地味に減っていた。当然Lvは1のままだ。

 

 どうやらハンターの道のりは随分と遠いみたいだ。

 

 

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