第7話 スキルを知りたい

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 ■ スキルを知りたい

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 ▼ 呼び出し by ハンター協会 ▼

 

 「綺羅沢さん、綺羅沢 信二さん!、ちょっとお時間よろしいでしょうか?」

 

 「はぁ、今日は色々と疲れたので帰ってゆっくりしたいのですが...」

 ろくでもない予感がしたのでなんとか逃げを打とうとしたが多分だめだろうと予感はしていた。

 

 さっさと帰ろうと出口へと向かっていたらスーツを着た男性から呼ぼ止められた。

 

 「少しの時間ですみますのでそこをなんとかお願いします。」

 

 「うーん、断ったら?」

 

 「正直なところスキルの確認ですので、スキルに関しては協会からの問い合わせに答える義務がありますので、どうしても今日が駄目なら別の日に、無視されると召喚状を出させて頂きますし、それも無視されると資格は永久取消のうえ裁判になり最悪懲役になります。」

 

 「うげっ!!」

 ステータスは人に教えるなって言ってるそばからこれかよ!

 はぁ、どうしようもないんだろうなぁ……

 ま、協会としてはハンターのスキルは確認して起きたいっていうのが本音なんだろうな。

 

 「分かりました、なるべく早く済ませて下さい。」

 

 「では、こちらへ……」

 

 付いて行って部屋に入ってみると白衣を着た20代後半ぐらいの女性が二人座っていた。一人は合法ロリで巨乳だ。 

 

 「綺羅沢さんお手数をかけて申し訳ありませんね、

 私は研究開発部スキル課の杉下 香と言います。私は研究開発部素材研究課の今井 美知

 確認したいことがあります、通常、既知のスキルの場合はステータスで確認したら終わりなんですが、綺羅沢さんの鑑定は初めてなので幾つか確認させて頂いてほしいのです。」

 

 「あれ、鑑定持ちは協会にも所属しているのでは無いですか?」

 

 「えぇ、ですが、所属しているのは素材鑑定で綺羅沢さんのは鑑定Lv4で素材鑑定の上位にあたります。素材鑑定はダンジョン産の素材のみが対象になります。それにうちの鑑定のLvは2ですし。」

 

 「わかりました、では、さっさと済ませましょう。」

 「では、最初にこれをお願いします。」

 差し出されたのは何かの牙のようだった。

 

 「鑑定!!!」

 実は口に出す必要はないのだが、口に出す条件にしておいたほうが後々いいと思ってついでに手をかざした。

 

 「サンダーウルフの第2指の爪ですね、この状態でHB強度は50程度、雷属性あり、3000V以上3250V以下の電圧を0.25秒掛けるとHB8000以上の強度になる。

 魔力保有量最大25000。価格指数:3200。ってこんなところでしょうか?まあ、もっと詳しくとなると各種組成なんかもわかりますが、多分聞いてもわかんないでしょう。

 早い話がバチって電圧を掛けると固くなるってことですね。」

 

 「凄い!、凄いわ、素材鑑定ではサンダーウルフの爪としかわからなかったのに加工方法までわかるなんて……HB5000なんて史上最強の強度って言っても過言ではないわ。

 ところで価格指数ってなにかしら?」

 

 「それはですね。ゴブリンの魔石を1とした場合に、サンダーウルフの爪は3200倍の価値ってことでしょう。どうも価格の参考みたいですね。」

 

 「済まないが僕の時計は市販品なんだこれもわかるかね。」

 「えぇ、やってみますので外してテーブルに置いてもらえますか?」

 

 「あぁ……」

 スーツを着た男性は高そうな腕時計を外してテーブルに置いた。

 

 「高かったんだ、傷をつけないでくれよ。」

 「大丈夫ですよ、触りませんから!」

 

 「ロ○ックスのデ○トジャストのレプリカですね。

 市場価値:¥3,500で大陸産です。」

 

 「まて、まて、本当なのか?」

 

 「鑑定でそう出ているだけで、私に本当かと聞かれてもなんとも言えませんよ。私は時計の鑑定士ではありませんから、ご心配なら専門店に持ち込んで鑑定してもらったら良いと思いますよ。」

 

 「あうっ……」

 男性はガックリとうなだれている。高かったと言ったがいくらぐらい払ったんだろう。まあ、俺の知ったことじゃないけど」

 

 「ねぇ、私自身も鑑定できるかしら?」

 「えぇ、出来ますよ。鑑定のために頭に軽く手を当てますね。

 鑑定!!」

 

 鑑定結果を伝えた。

 

 「ふーん、人物での鑑定はステータスを測定するのと同じなのね。もっとわからないのかしら?」

 

 「あぁ、詳細って項目がありますがかなりプライベートな情報なんでここでお伝えするのは控えましたけど……」

 

 「別に今更かまわないわ、何でも教えて頂戴。」

 「わかりました。

  性別:女(済)堕胎歴あり、生理周期27日、次回1日後、性癖ドM、身長160、体重61、B80、W60、H81……」

  

  「ちょっ、ちょっとまってもう、良いわやめて……お願いだからやめて頂戴。人のプライバシーをなんだと思ってるの?」

  

 「だから、差し控えたんですけど……」

 

 「ほんと、鑑定ってとんでもないわね、むやみに人を鑑定するのは禁止よってなんの強制力も無いけど……

 でも、女(済)ってなによ?、もう終わってるってこと?」

 

 「いえ、違うと思いますよ。例えば処女だと女の子(処女)とひょうじされます。」

 

 「はぁ、とんでもないわね。あなたは女の敵よ!」

 なんか、勝手に呼ばれて勝手に敵にされてしまった。でも、スキルは口外できないはずだ。協会でも個人情報は隠匿の義務があるから心配はいらないだろう。

 

 「もう、そろそろいいですか?」

 「うーん、もっといろいろ試したいけど疲れてるだろうから無理も言えないわね。わかったわ、今日はこれまでにしましょう。

 鑑定をお願いしたいときが有ると思うのその時はお願いできるかしら、もちろん報酬は払うわ。」

 

 「わかりました。空いている時であればお受けしましょう。」

 知られている以上、ある程度は付き合ったほうが関係を保つためには良いだろう。報酬も出るみたいだし。

 

 「あっ、そうそう、さっきお茶を持ってきてくれたお姉さん、手が触れたときに気づいたんですけど、お隣の国のスリーパーみたいですよ。成り代わってますから俺の情報が他国にもれないようにお願いしますね。」

 

 「えっ…………、わかった調べてみるわ。ありがとう

 それから下の出納の窓口で今日の分の鑑定料金を受け取ってから帰ってくださいね。次回からは振込も選べますから。」

 

 「あっ、ど、どうも……」

 へぇー、今日の分も出るのかぁ...タダ働きかと思ったら意外としっかりしてるんだなぁ。時給1000円とかだったら泣くな……まあ、時給次第では引き受けてもいいか?

 

 出納で貰うときに拇印を取られた。

 ディッシュで指を拭いなら封筒を見ると10万と千円札が数枚、小銭が数枚入っていた。

 

 小一時間で10万...時給10万ってすごく良くないか……

 鑑定依頼、俄然とやるきになるのだった。

 

 

 「ねぇ、辺見、今の綺羅沢って男使えると思わない、協会に引っ張れないかしら……」

 「そうですねぇ、今言っても無駄でしょう。ただ、年齢を考えるとハンターとして大成するのは限りなく難しいでしょう。

 

 結果、低層での素材拾いになると思います。そうなるとせいぜい、月額30万から40万ぐらいが関の山でしょうから、そのくらいの時期にそれ以上の金額を出されば引っ張れると思いますよ。

 

 何と言っても協会勤めだと危険はありませんから、ハンターだと低層でも万が一はありますからね。」

 

 「そうね、年収に関しては上と相談だけど、1000万以上は出せるんじゃないかしら……」

 

 「それだけあれば十分でしょう。わたし的には5~600万ぐらいでも乗って来ると思いますけどね。」

 

 「とりあえず、様子を見ましょう。誰かに言って気をつけるように頼んでおいて……別に後をつける必要は無いから警戒されないようにね。」

 

 「わかりました。」

 

 その30分後、お茶くみのお姉さんこと、仲村みうは自衛隊に拘束されてどこかけ連れて行かれたのだった。

 

 

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