狂ったお茶会

ああ、誰かくいとめて

私の頭は賑やかすぎるよ

今も小さな羽虫たちが

次々に生まれては

ぞろぞろと蠢いているんだ

破裂しそうなんだ!

いち、に、さん……

数え切れないんだよ

私はどうにかなったのか

どうにかなっちまったのか

ああ、だれかだれか

くいとめてくれ!

うるさいんだ、ずっと

ぶんぶんぶんぶん

羽音が聞こえるんだ

君はカラスと書き物机が

なぜ似ているのかわかった?

わからない

こわいよ、ダーリン

私の頭はにぎやかすぎる!

ティーカップの底が遠い

ふむ、ストレートティー

砂糖は山盛り三杯

はちみつがないじゃないか!

ああいや、あったあった

ミルクを少々

君もそこに座りたまえ

お茶会と洒落込もう

くそっ羽虫めが!

ぶんぶんぶんぶんと

邪魔くさい

私の頭の中を飛び回るな

ぶんぶんぶんぶん

騒々しい

なんだ今日は茶会日和じゃないか

ええ?

ぶんぶんぶんぶんと

ああ、もうだめだ

私はどうにかなった

どうにかなっちまった

くいとめてくれ

誰か私を食い止めてくれ!

誰か!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る