第17話 マーキング

 しっかし、色んな目標が出来たな、俺。


・猫耳少女ミーニャを救う(金貨500万枚)

・聖剣の錆び取り代を払う(金貨100万枚)


 とりあえず、金が必要だ。


 成長チートの恩恵にあずかりながら、モンスターを倒して金を稼ぎまくるぞ。


「うおおおお!!」


 叫びながら俺は街の中を駆けだした。


 何だこいつって顔で皆が振り返る。


 スーパーハイテンションの俺はそんなの気にしなかった。


「ワン、ワン、ワンッ!」


 豆柴はそんな俺に元気よく追いついて来る。


「おお、ちょっと。ちょっと!」


 気合入り過ぎたのか、豆柴は俺を追い越して行った。


 あいつ、めちゃくちゃ足はえ~。


 豆柴の小さいモフモフした背中がどんどん小さくなっていく。


「あ」


 いつの間にか街を出て、草原にいた。


「キャン、キャンっ!」


 豆柴が尻尾を振って吠える。

 豆柴の目の前に、巨大なゴブリンがいる。


 ホブゴブリン。

 ゴブリンの上位互換だ。


「うおおおおおお!」


 俺は親の仇とばかりに、ホブゴブリンを袈裟切りにした。


「うびゃああああ!」


 突然の攻撃にひるむホブゴブリン。

 俺は立て続けに、【ウオータースプラッシュLV1】を発動する。


「ぎええええ!」


 二連続攻撃にホブゴブリンは断末魔を上げる。


「ワウウウウン……」


 仕上げは豆柴の【おしっこ攻撃】だ。


 短い片足をチョコンと上げ、恍惚の表情でホブゴブリンのおでこに放尿する。

 まるで、マーキングだ。

 ここは俺のテリトリーだと言わんばかりの勢いだ。

 尿がビームの様に豆柴のペニ棒から放射される。


 結果、危なげなくホブゴブリンを倒した。


『ピロリロリ~ン』


『レベル45になりました。スキルポイント200ゲット!』


名前:アオイ

レベル:45

HP:1753/1753

MP:815/815

スキル:【成長チート】【ウオータースプラッシュLV1】

残りスキルポイント:200

獲得可能スキル

 ・初級収納スキル(必要スキルポイント200)

獲得魔法(水魔法)

 ・ウオータースプラッシュLV2(必要スキルポイント150)


つづく

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