第74話 探索者ギルドの再建と親友

 ハンターズバトルトーナメントが終わり、世間の探索者への関心が高まった。


 テレビの視聴率は50%を超えた。


 そんな中、浮き彫りになったのは服部副支部長の疑惑だ。

 様々な悪事が取り沙汰され、大いにバッシングがされた。当たり前の反応である。


 日本探索者協会ハンターズギルドとしても、これ以上の失態はあり得ない。

 世界探索者協会ワールドハンターズギルドにとっても、探索者やギルドへのイメージアップは急務であった。


 そこで再建のため、探索者の活動を広報し、そして、志願者のためのセミナーや探索者の強さや評価が分かりやすく、分別する様に改善した。


 EからS級までのクラスを作り、それ以上の探索者をZ級探索者と呼称した。


 そして、探索者のクラス分けの後は、どのクラスの探索者がどのダンジョンのどの階層まで侵入して良いかを整理した。


 そうする事で、志願者の死傷率を下げたのだ。


 探索者は地球には存在しない珍しい素材を持ち帰り、お金にするのだ。それは莫大な富を築き、人々の憧れとなった。


 現在地球にある金属もダンジョン産の金属資源に淘汰され、価値は暴落した。


 何故か。


 コストが圧倒的にかからないから。


 鉄や銀などはE級探索者でも採掘できる階層に存在し、それも鉄鉱石が丸々と採掘できるのだ。


 そして、なんと言っても天才の存在。


 ダンジョンアイテム製造と研究開発の風雲児、『S・瑛二』という謎の人物により、ダンジョンアイテムは超高速的な進歩を遂げた。


 それはアイテムバッグという亜空間へと繋がるなんでも入る収納系のアイテムや魔石を電気エネルギーに変える超未来的なクリーンエネルギー装置を開発した。


 これにより、持ち運びが便利になり、収穫してきた魔石により国のエネルギー資源の他国への依存はほぼなくなった。


 この二代発明をテレビ局は世紀の大発明として取り上げた。


 他国はこの開発品を使用する権利を莫大な金を支払い、裏でこの秘密を探るという努力を行ったが、誰1人としてこの秘密を暴くことはできなかった。

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