第23話 花紙
お昼の間に太陽で温められると汗が出るぐらいなのに
夕方になると風の通るのが音でわかるぐらい空気が動く
気が付くと手元にはハナカミを握っている。
春だったら「花粉症かもしれませんね、ふふふふふ」
とか言っておけば日本中がそうかもしれませんねで通じていたのに
春ももう終わりですよ。
ハナカミを握りしめていて、本の数分の間に机の下にある
小さなゴミ箱なんてあっというまにハナカミ満載です。
体温調節がうまくできないなんて。
温度をみてうまく着るものを調節すればいいんだけれど
どうにもうまくいかないよう。子供じゃあるまいしとぐちぐちと
思いながら。
やっぱりハナカミが手放せない
夏の初めの俳句を作ろうと思いながら。
☕を飲みながら羊を捕まえたい 小荒真 知子 @kohinomu
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