W杯決勝は三十年は語られる試合となりました。少しでも話題にしそうな人は録画でも見るのをお勧めします。
温泉文太
試合内容について書かれていますので、見てからお読みください
カタールワールドカップ決勝。この上なく話題を特盛にした試合でした。
三十年後でも「メッシが優勝した試合は見たよ。覚えてる」と言えば、話のタネになりそうなほどです。
それで大して興味の無い方さえ見ておいた方が良いのでは? と、大きなお世話を感じこのようなコラムを書いております。
その話題になり続けるであろう要素は下記の通りです。
〇南米勢からの優勝は二十年ぶり。
少し筆者の感覚も入ってしまうのですが。
余り興味の無い方はサッカーと言えばブラジル。みたいになると思います。或いはそれこそアルゼンチンとか。南米が強い。という感じでしょう。
しかし実態としてはもうサッカーは圧倒的に欧州が強いです。
単純な経済的格差による幼少からの栄養状態+科学的トレーニングに加え、世界各地からの子供の青田買い。
その青田買いされた子供たちが蟲毒の果てにムベッパみたいになり、経済的政治的に安定している欧州の永住を望んで代表となる。
みたいな方程式が出来上がってしまいました。
この方程式の前には、国民全員の熱量でさえ抵抗しきれません。今でも欧州より南米の方がサッカー好きな人口は多そうですが、科学の力の前に青息吐息ですね。
筆者としてはもう南米がW杯で優勝する事は、それこそ戦争で欧州が吹き飛ばない限り無い。と思っていました。
そんな中での南米アルゼンチンの優勝は非常に特別な事態でしょう。そして今後南米勢が優勝出来るかと言うと……只管厳しくなっていく気がしてなりません。
なので、この試合はかなり最後の記念になりそうな試合となるように思えます。
〇ムベッパvsメッシ という図式は非常に時代を象徴しており、両者が長く話題になりそうな事。
フランスのムベッパ選手は23歳。本人の努力次第では後十五年活躍しそうな歳です。
彼のような足の速さや身体能力が売りのタイプは非情に現代的で……ある意味無個性と言えるでしょう。
ただ彼はその中でナンバーワン筆頭候補なので、現代サッカーの真髄の体現者と言えるように思います。
今回の試合では、この選手の凄さが良く出ていました。
これを見るだけでも十五年後、引退と言われる時に「儂は若い時のこいつを見たが、実に速かったんじゃぞ」と、マウントを取れるでしょう。或いは知らなければ「嘘だろ! 知らないの!?」と、言われて面倒な思いをするでしょう。
一方でメッシ選手は完全なオンリーワンですね。天才と言うか、プロサッカー選手にしても異常なくらい本当に一生ボール蹴った結果として、持っている技術その他が誰も真似出来ない結晶となりました。
今までになく、これからも出ない。そんな選手です。
こんな個性在りまくりの選手はもう殆ど居ません。ある意味古代的と言えるでしょう。
何十年後でもメッシの試合を見た。覚えてる。と、言えば話のタネになりそうな人なのです。
そんな現代と古代の戦い。しかも個性派プレーヤーというのは今の所若手に全く見えませんので、メッシ選手が引退すればもうこんな図式は起こらないかもしれません。
という事で、非常に話題性のある試合でした。
〇神の子メッシが、新たな神となった試合
はい。興味ない方はドン引きの表現ですね。
でも文句は筆者ではなく、三十年くらい前でしょうか? のサッカー選手に神だの表現を付けて売ろうとしたマスコミへお願いします。
流石に誰でも知ってそうなアルゼンチンのマラドーナを『神の子』とファンは呼びました。
後ブラジルのペレはサッカーの王と言われますが、神と言われる事もあったりなかったりするようです。
そんな感じで厨二……いえ、かっちょええ二つ名を最上トッププレーヤーは付けられる訳ですが、メッシも『神の子』でした。
ドリブルが売りで低身長のプレーヤー。しかもアルゼンチン。という事でマラドーナの後継者。という訳です。
そのメッシなのですがプロになって五年ほど。二十一歳程度で、世界最高の選手と言われ、国の代表『以外』は全ての優勝を経験しました。
しかし代表では今一。五輪は圧倒的な面子で蹂躙して取ったのですが、大陸王者。そしてW杯優勝を取れていませんでした。
その二つ。国民が一番見る、日本と同じで興味の無い人まで見る大会だけ取れてない。まぁ、四年に一回しか機会が無いし取るのがそれだけ難しいから仕方ないのですが。
と、いう事で十数年。メッシ選手は大陸王者と、W杯優勝をしたい。と、言い続けて負け続けて来た訳です。
そしてついに。二年前大陸王者となり。今回のこの結果です。
これによりメッシ選手はサッカー選手が目標にする全ての物を取りました。
これ以上となるとW杯を何回も優勝しろ。とかになり限られた数国に産まれなければ不可能。という現代では無茶ぶりにも程がある話になります。
なので完全無欠。と、言って良いでしょう。
実際メッシ選手くらい色々と達成した選手は、マラドーナとペレくらいでしょうか? 五十年前と三十年前の選手。それくらい出ておらず、今後益々出ないでしょう。
よって。この試合により。神の子メッシは、何十年は誰にも抜かれない偉業を達成し、サッカー界における完全無欠の存在。即ち神となった。
みたいな感じでマスコミの方は煽りまくる。と、思います。
恐らくは今回の大会のメッシ選手のムービーを、五十年後にも見そうな気がします。
それだけ記念の試合となるでしょう。
〇純粋に面白い試合だった。決勝でこうまでの試合は三十年ぶり。
W杯決勝と言うのは基本よほど興味のある方以外詰まらない試合になります。
まず両方の選手が疲労の極致である事。
次にお互い負けたくないので、守備が基本となり地味な得点するより、カウンターを食らわない行動だけを選択するようになる事。
そして、決勝までの当たった相手にはどうしても差が出ます。
お陰で体力消費が両チームに差があり過ぎて、一方的な試合となるのもしょっちゅうです。
しかしそんな中で今回の試合は……史上稀にみる面白い試合でした。
此処まで面白い試合となると……と、wikiを見たのですが。私が見た限りでは無い。と断言できます。
あり得るとすれば1986年のアルゼンチン、西ドイツ戦くらいでしょう。
これが又マラドーナの試合ですね。
つまり三十六年に一度の面白い試合だったのです。これだけでも四年毎に毎回決勝を流し見しては。
「あー。メッシvsムベッパは面白かったんだけどなー」
と、言ってウザがられる事が可能になります。
以上が余りサッカーに興味の無い人でさえ、再放送で良いからフルで見るようお勧めする理由。となります。
是非、ご覧ください。
さて。試合内容の詳細な話は素人が語るも愚かという物でしょう。
ただメッシの三点目。GKが跳ね返ったボールを、右足で押し込んだゴールについてだけ考察を。
多分私たちが想像するより遥かに困難なスーパーゴールなのでは。と、思うのです。
まず目の前で跳ね返ったのに反応するのが難しい。そして……ボールを全く蹴った事が無い方には、伝わるか分からないのですが。
体の状態が崩れていると、まともにボールは蹴れない物なのです。
投げるのでもそうなのですが、変な姿勢でボールを蹴ると、赤ちゃんが蹴ったみたいなボテボテになったり、明後日の方向へ行きます。
更にメッシ選手が蹴ったのは右足。利き足ではありません。
出来ましたら一度、利き足じゃない方でボールを蹴って頂きたいと思います。
凄い違和感があって、蹴るのに時間がかかるわ、勢いが弱いわ、思ったところへ蹴れないわ。と、なるでしょう。
実際メッシ選手も基本利き足である左でシュートを打てるように動いています。
しかし出来るだけ使いたくない逆足の右も、私が見てる間だけでも段々シュートが上手くなっていました。プロになって二十年間、試合で基本使わない足を練習し続けた訳ですね。
そうやって積み上げたからこそ、この舞台で反応し、逆の足でもゴールの中にコントロールして押し込めたのだと思います。
彼が子供の頃から滅多に知られない事でさえ練習してきたからこその、ゴール。に思えます。
やはり積み上げは大事ですね。温泉文太も、かく、ありたい。という事で締めとさせて頂きます。
W杯を録画や愚かにも生で見続けた方、お疲れさまでした。体調の調整頑張ってください。
ご拝読有難うございました。
一応☆☆☆を投げておいて頂けると有難いです。
W杯決勝は三十年は語られる試合となりました。少しでも話題にしそうな人は録画でも見るのをお勧めします。 温泉文太 @wanisame
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