2023-4-3

入学式に高校の友達と二人で向かった。入学式の文言が書かれた看板を前に写真を撮った。スーツ姿の自分が空間ごと切り取られた写真を見て改めて入学を実感した。私は他によく言われるのだが、コミ力が高い方らしく早速専門生二人と友達の合計四人でご飯に行くことが出来た。友達は何故か私にしか話しかけてこず、私がご飯を咀嚼している間は沈黙が流れていた。何か話せよ。と心の中で叱咤激励をしつつも現実では静寂に変わる。結局私の咀嚼と咀嚼の間が開き、会話は私が起点となるしかなかった。友達に、飯食うの遅いね。と言われた時は髪の毛が数本抜けたと思う。勿論ストレスだ。友達は自称コミ力お化けらしく、専門生の前でも私にはツッコミを入れてくる。しかし如何せん身内ネタのツッコミが受けるわけはない。私が必死にボケとツッコミに加え、友達の失敗をカバーまでする結果となった。正直友達をいじるだけに専念した方が一点を除いて全ての点で最適解だった。しかし私の心は、友達が望まないいじられキャラで定着することを懸念して行動に移せなかった。こんなこと専門生二人は勿論、友達も察せるわけが無いので愚痴感覚で日記に残そうと思う。別に理解されたいなどとは思っていないが、誰にも伝わらない優しさは辛いものだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る