二章 第18話 連鎖しかける身バレ

夏祭り終わって1週間後。俺たちはまた勉強会をしていた。今回は俺の家で。

流石に仕事と両立するとすぐには終わらない。とはいってもまだあと1週間は残っている。それまでに終わらせれば問題ない。


「愛花もう終わったの!?俺まだ全然なのに...!」

「栄太君が遅すぎるだけだよ、だからさっさと終わらせちゃおう!」

「そうだな、頑張るぞー!」

「その心意気だよ!私も教えるから!」



――2時間後。



もう無理。いつでも寝れる自信があるわ。かれこれ2時間やり続けた俺もすごいけど、ちゃんとわかりやすく教えてくれた愛花の方がすごいと思う。俺には無理だよ、多分。


「そろそろ休憩にしようか?」

「うん、頼むよ愛花」

「流石に疲れたよねー、栄太君」

「もう無理です」

「8割は終わらせれたし!あとは1週間もあれば終わるよ!」

「じゃ、じゃ今日は終わりですか先生!」

「せ、先生!?まぁそれはともかく終わりだよ、」

「やったー!これで来週楽になるぞー!」

「何かあるの?来週?」


チャンス来た!ここで正体を…言わなければ!


「実は今日、話したいことがあって...」

「話したいこと?」

「先に言います、今まで隠しててすみませんでした!」

「か、隠してて??何を?」

「今から言うけど聞いて驚かないでね?というか口ふさいでてもらいたいんだけど...」

「それで話とは...?」

「実は俺、上野明なんです!本当に今まで隠しててごめん!」


ここでついさっきまでの俺何と思っていたか。


・多分正体バラしたら発狂ほどかはわからないが叫ぶ。

↑が俺の予想。


だが実際は違った…。


「あれ?愛花?」

「え...栄太君が明...様?」

「おーい愛花―?大丈夫か―?」


実際は驚きすぎて気を失いかけていた。叫ばなかったのは嬉しいけど…。どんだけ俺のファンなんだよ…。いやファンなら当たり前なのか...?一つ屋根の下で勉強してるわけだし…、まぁどちらにせよ嬉しいんだけども…!


「ごめん愛花!」


そう言うと俺は愛花の頭に超弱めのチョップをする。


「あいたっ!あ…明様―⁉」


あーあ、結局叫ばせちゃった…。外にはギリ漏れてないみたいで助かった。


――15分後


「というわけなんだ」


愛花が落ち着くのに10分、なんで隠してたのかとか諸々説明するのに5分かかった。


「やっぱりまだ信じられないよー、うう、栄太君のはずなのに直視できない...」

「あとこのこと誰にも言わないでね?」


少し圧をかけるような演技をしておいたから多分大丈夫だろう、うん、きっと。


「はい!一人のファンとして、栄太君の彼女としても秘密にします!」

「お詫びと言ってはなんだけどね...サインいる?」

「い、いいの?栄太君!もちろんもらいます!あ、一応3つ」

「全然大丈夫だけどなんで3枚?」

「もしかしたら雅と未海が欲しいとか言うかもしれないなーって思って」

「そういうことか、ちなみに雅達でも言っちゃだめだよ?」

「危ない危ない、言うところだったよ」


え?大丈夫かなこの人?ちゃんと話聞いてるってか前も思った気が…まぁいいや。

でも本当に学校始まってからが怖いんだけど…。何とかなるかなぁ。


「わかってるよ、明さ...栄太君」

「周りに人がいないなら明君でもいいよ、というか本名そっちだしね」

「私の知らない明様情報...感謝です!」

「いや本人だけどね?」

「あ、そうだった...」


このあと、特に何事もなくは終わらなかった(愛花に色々と聞かれた)が、勉強会は幕を閉じて、夏休みが終わるまでに宿題は…。








――――――――――――――

前回に引き続き作者です。今回は1日間が開いてしまい、すみませんでした。

これからですが、更新頻度を減らしたいと思います。

まだ作品の話数が少ないのに申し訳ないですが、自分の私用がありまして、週1~2回にさせていただきます。

4月には今まで通り更新できると思いますので、その間も読んでいただけると嬉しいです。

まだ明日は更新できるかもしれません、次回からはまた学校が始まります。

前回に引き続いた作者でした。

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