ちんちんがなくなったり、生えたりするのは異常でしょうか
バブみ道日丿宮組
朝起きたらちんちんが生えていた?!
事件が起こるとすれば、それは神様のいたずらとしかいえない。
異世界にいったりとか、エルフに遭遇したりとか、宝くじに当たるとか。
まず一般市民はそんな状況に置かれることはないよ。車に跳ねられたら即死、電車に引かれたら、生肉。飛行機で落ちたら、ブロック。
生き返ることなんてないんだよ。
だって、それが普通だもの。
上級国民は知らないよ。だって、私がそうじゃないし。
うちの家庭はよくて小の上の方。友だちに金持ちはいるけれど、執事がいるぐらいで異界に思う部分はない。遺伝子組み換えされてるわけでもない。成績は私より悪いし、運動神経も悪い。いいところは可愛いので何をしても男子からピンク色の声を浴びることぐらいだ。
ほんと羨ましい。
体育館で並ぶときは必ず一番後ろに並ぶほど背が高く、声もそんなに高くない。胸なんてゴミ以下(母の遺伝)。女子よりも男子として見られることが多い。
運動神経はそれなりにいいからね。
まぁそんなあらすじみたいな話はいいから、事件が起きたイベントを一つ紹介しようと思うぞ。
朝。
「お姉。どうしよう……」
弟がノックもせずに部屋に入ってきて、私を揺さぶった。
「あぁん?」
寝起きということもあって思いっきり汚い声がでた。ここらへんが女子って言われないところかもしれない。
「あんた……誰?」
知らない娘が目をうるうるさせながら、助けを求めてた。
「あれ……お姉じゃない? 整形?」
「誰が整形したって! いつもの冴えない顔だよ!」
朝から喧嘩しようってのかいい度胸だ買ってやるよ。誰だか知らんがな。
起き上がり、その人物を見る。
パジャマ姿の誰かは、なんとなく見覚えがあった。
そう……おやすみの挨拶を昨夜した弟に。
ただ……縮んでた。髪の毛が伸びてた。顔がちっちゃくなってた。喉仏がなくなってた。おまけで胸が少しだけついてた。
これ弟?
「あんた……誰?」
二度目の声。
「弟だよ。でも、お姉はお兄?」
自分が変になったからって、相手にそれを求めるのはどうかと思うがと床に足をつけ、立ち上がる。
「……?」
普段よりも見える目線が高かった。
弟らしい女子は結構な小ぶり。この際ロリといってもいいか。
じゃぁ私はなんなのか。
姿見で確認する。
「だれ?」
つんつん頭。喉仏あり、ちんちんあり(念のため覗いた)。あとはどこを確認したらいいのだろうかと思ったが、ちんちんがついてる時点で既に私は女子ではない。胸も一応触ってみた。柔らかさが消えてた。本当についてるのが意味ないというくらいな脂肪の塊へと変化してた。
「お姉……どうしよう」
私がいろいろやってる間も混乱してた弟をとりあえず脱がした。
パジャマ、男用パンツ。ブラジャーなんてものはない。
なかった。
私についてるちんちんが弟にはなかった。
そして胸は確かな膨らみがあった。
顔は可愛い(なんどもいう)。それ私になんでついてないの?
「とりあえず、今日は学校を休もうか」
病院にいくのが大事だろう。
パジャマを再び着た私たちは二人リビングに行って、母親に事情を伝えた。
驚きはしたが、病院に行って調べたほうがいいの両者とも一致した。
でだ。
弟は女子になった。
だから、ふさわしい服を無理やり着せた。女物のショーツ、ブラジャー、髪留め。ショートパンツに、デニムのジャケット。
なんていうか、えろい。
私が持ってなかった美脚さを弟は持ってた。
で、私はジーパンにワイシャツ。そしてジャケットを羽織るというところ。
女性は女性に男性は男性にということを一応してみたわけだ。
変な誤解がいろんなところで発生しても困るからね。
病院は色々な検査を受けた。
後日詳細なことがわかるらしいが、現時点での検査結果では完全に性別が変わってしまったとのことだ。
そう、私と弟は神様のいたずらとしか思えない性別反転現象が起きてしまったんだ!
誰か詳しく教えてください。
ーーーーーーーーーーーーー
こんな内容のものが書かれた手紙が下駄箱に入ってた。
いったい俺にどうしろと?
ちんちんがなくなったり、生えたりするのは異常でしょうか バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます