第45話 冒険者会議 議事録その五
【第百回 冒険者会議 議事録】
冒険者1
⇒最近何か変わったことはあったか?
冒険者2
⇒辺境伯軍の活躍により、辺境伯は国王より褒美をもらったらしい。
冒険者3
⇒クライン侯爵家の剣聖の話しか聞こえてこないが、ローズ達が何かやったのか?
冒険者4
⇒剣聖と一緒に帝国軍要塞の攻略に尽力したらしい。
冒険者5
⇒ローズの火力は凄まじいからな。
冒険者6
⇒いや、要塞は剣聖一人で潰したと聞いたが……。
冒険者7
⇒クライン侯爵家が吹聴しているだけだろう。いくら剣聖とはいえ、まだジョブを授かったばかりだ。それほどの力は無いと思われる。
冒険者8
⇒名声値を高める為にか。姑息な。
冒険者9
⇒そう言うな。剣聖が育てば王国は安泰だ。帝国に対する抑止力にもなる。実際、要塞を失ったことで補給線を絶たれ、帝国軍は撤退を余儀なくされたのだ。評価すべきだ。
冒険者10
⇒そういえば、ローズと一緒にマルスも辺境軍として国境に行っていたらしいな。
冒険者11
⇒レンガ職人が戦場に行っても役に立たないだろ。
冒険者12
⇒工兵としては優秀だ。
冒険者13
⇒同意する。
冒険者14
⇒確かに優秀だが、マルスは辺境にいてこそ真の力を発揮する。辺境伯も分かっているだろうに。
冒険者15
⇒無事に帰ってきたのだ。よしとしよう。
冒険者16
⇒マルスについて妙な噂を聞いた。
冒険者17
⇒詳しく。
冒険者18
⇒マルスは貴族の子息らしい。
冒険者19
⇒貴族の子が魔の森で暮らす筈がなかろう。マルスを慕う開拓村の連中が勝手に言っているだけではないのか?
冒険者20
⇒いや、そうとも言い切れない。マルスは平民の子にしては頭が切れ過ぎる。
冒険者21
⇒貴族の子がレンガ職人はあり得ない。
冒険者22
⇒同意する。
冒険者23
⇒貴族があんなカタチの家に住む筈がない。
冒険者24
⇒完全に同意する。
冒険者25
⇒考えが古いな。もう貴族が平民がなんて言っているのは時代遅れだ。
冒険者26
⇒そうは言ってもその垣根は越えられないだろう。
冒険者27
⇒少なくとも魔の森の中では、貴族も平民も関係ない。
冒険者28
⇒魔物は等しく襲ってくるからな。
冒険者29
⇒同意する。
冒険者30
⇒他に議題は?
冒険者31
⇒次回の冒険者会議はいつ行う?
冒険者32
⇒特別なことがない限り、しばらく行わなくてよいのでは?
冒険者33
⇒では、当面の間は休会とする。何かあった場合は冒険者ギルドに申し出るように。
冒険者34
⇒了解した。
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