第50話

 まあ、いっか!

 今度は俺の方から仕掛けてやる!!

 

「うりゃーーー!!」

「はんっ!」


 俺の影が俺の正拳突きを左手で弾き。

 すぐさま膝蹴りを放つ。


「ぶっ飛べえええーーー!!」 

「なんの! うりゃ!」


 俺は影の膝蹴りを左に体を一回転して躱すと、同時に肘打ちを俺の影の右頬に見舞った。だが、俺の影が難なく躱す。


 だけど……。


 こっちには二人いるんだ!

 心影流の使い手が!!

 

「トォ――――!!」


 我が妹が俺の影の懐に頭から突っ込んで、そのまま身を低くして脇腹に肘打ちをぶち当てた。

 瞬間的に俺も影の顔面に上段蹴りを二発打つ。

 俺の影が前に倒れた。


「よっしゃー、光よ! このまま俺たちの家まで一気に走るぞ!」

「ほい!」


 そうだ……。

 わかったぞ。

 影斬りの刃の使い方って……。

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