私はホラー好きですが、オカルト系ホラーではあまり怖がりません。むしろワクワクしてしまいます。でも精神病の話は怖い・・・! 自分でも何にビビるか分かっているのですが、気になって気になって読んでしまいました、『ドクター・ハミルトンの患者』。そして予想通り、ひたひたと近づいてくるような恐怖心を味わいました!〝心神喪失状態〟の患者、ジョンが起こす異常行動――その理由が解き明かされていく様は、ミステリーのようでもあります。ラストには背筋が凍りました。あなたも凍りつきたいなら、ぜひ読んで下さい♡
精神疾患の患者を担当する主人公が患者の理解を深めようとしていくお話です。患者の状況の変化、些細なきっかけで主人公の理解が進んでいくのに連れて物語が進み、じわじわと怖さが増してきます。意味がわかると怖い話が好きな人や、グロ系なしのホラーが好きな人におすすめできる作品です。短編ですぐ読めますのでご一読ください。
序盤はジョンの担当医になったハミルトンが、いくつかの出来事を経て少しずつ真実への理解を深めていくストーリー展開です。後半、黒猫の登場で一気に核心へ迫り、そのままのスピード感で驚愕の結末へと至ります。おどろおどろしいホラーではないですが、ひたひたとにじり寄るような恐怖感と、息もつけない程一気に押し寄せる恐怖感が同時に味わえる作品だと思います。