六色目 藍
私は青色の意味を考えながら再び棚の奥深くにしまった。
誰にも見えないよう、奥深くに。
誰かのイタズラかもしれない。
いや、そうであって欲しいと願いながら…。
────どうして…。
朝起きてくると、ぬいぐるみがあった。
もう嫌だ、なんで、どうして、
君は私に何をしたいの、何が言いたいの。
その時私はぬいぐるみの胸のところから覗く
深い青、藍色の綿を見た。
なんだろう、この藍色は。
さっきまで恐怖で震えていた私だったが
今は不思議と落ち着いていた。
赤、オレンジ、黄色、緑、青、そして、藍色。
その時その時の色と情景を思い返す。
そうか、そういうことなのか、
───ごめんね。
私はそう言って、ぬいぐるみを抱きかかえ
そっと、眠りについた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます