メガラニカ

称好軒梅庵

『メガラニカ』世界の手引き


『メガラニカ』の世界をより楽しむために、設定を公開。


○舞台


・メガラニカ大陸

大戦の際に地殻変動で出来た新大陸。

人間ヤフー族、エルフ族、ドワーフ族といった人間系種族と、蜥蜴人リザードマン族、蟲人クラッコン族、玩人マスコット族といった亜人系種族が時には争い、時には協力しながら暮らしている。


・アルカディア帝国

人間ヤフー族の英雄アルカディウスが立てた帝国。

創始帝アルフィアルカディウス1世による統一から逆臣マカリアスの簒奪による一時的な滅亡を経て、大帝メガスレオンにより再興。


・ジャハンナム

ディアボロス族が住まう土地。

アルカディア帝国とは、カダス山脈及び長城により隔たれている。

救世主メサイアと呼ばれる王ないし皇帝のような者がいる、とされている。


・ズールー

天嶮の山岳に囲まれたズールー盆地を中心とした小王国。

王都はダゴン。

アルカディウス帝室から分かれたズールー王家が治めていたが、帝位継承を巡る争いにより滅亡し、代官により統治されるようになった。

三叉戦争で人間ヤフー族の“鉄剣公主てっけんこうしゅ”クロエが割拠。


・ハスティア

肥沃なハスティア平野を含む豊かな州。

州都はロイガ。

三叉戦争でエルフ族を操る“長耳公ちょうじこう”ゼノンが割拠。


・カタンガ

湖と火山地帯に作られた、ドワーフの住む郡。

郡都はアフムーザ。

三叉戦争でドワーフ族の“斧鉞王ふえつおう”アレックスが割拠。


○歴史


・大戦

第何次の大戦であるかの記録が失われたため、単に大戦と呼ばれる。

発生の原因は不明だが、その当時存在したほぼ全ての国が参加した。

初期に多くの都市が核兵器により消失。

中期に地殻変動兵器により地形が激変。

後期にはナノマシン「デル・カッス」の投入により電子製品・金属製品の多くが分解され、続いて生体兵器「ディアボロス」の暴走或いは謀反により人口の大半が死滅した。

ディアボロスをヤフー族と聖者ナイの活躍により退けた旧人類は、ヤフーの粛清を謀って逆に滅ぼされ、大戦は終結した。


・アルカディア統一戦争

大戦による文明の崩壊後に起きた戦争。

最終的にアルカディウス率いる勢力が勝利し、アルカディア帝国が成立。

ギリシア系をルーツに持つアルカディウスは、古代のビザンツ帝国を模した国制を敷き、擬ビザンツ様式とでも呼ぶべき面妖な建築物を多く建てた。

反対する者もいたが、秩序さえ戻れば細かいことは気にしない、という風潮に後押しされ、断行された。

アルカディウスのこの行動は、崩壊後の世界では古代から中世程度の技術や政治までしか回復できないという諦念によるものだった。


・レオンの争覇戦

権臣マカリアスによる簒奪で一時的にアルカディア王朝が滅亡し、群雄割拠の末にアルカディウスの傍流の子孫であると称するレオンが勝利した戦争。

マカリアスの簒奪前までを前アルカディア王朝、レオン大帝による再興後を後アルカディア王朝と呼ぶ。


角帽党エナンの乱

魔道士のエナンが権力掌握を目指し、後アルカディア王朝に対して起こした反乱。

反乱軍が魔道士の角帽エナンを被っていたため、こう呼ばれる。

党首の病死と同時期に鎮圧が進み、失敗に終わった。


三叉トリアイナ戦争

角帽党の乱と逆臣ネグローニの専横、その後の群雄割拠とそれを勝ち抜いた三勢力の戦争を示す用語。

本作品で描かれる戦争である。


○種族


人間ヤフー

繁殖力と環境適応力に優れた種族。

戦闘に長けた騎士と、魔法と呼ばれる超常の力を操る魔道士、という実質的な上位種が支配階級を形成している。

旧人ヒューマン族によって旧人を素体に改造して造られた種族だが、大戦の末に彼らを滅ぼし、今やその歴史を忘れつつある。


・エルフ族

現在は滅んでしまった旧人ヒューマン族に秘書や事務労働をして仕えるために生み出された無性別の人造種族。

中世的で美しいが、人間と区別するために長い耳を持つ。

神樹と呼ばれる生成施設から作られ、主人の身の保全を第一に動く忠誠心をもつ反面、主体的意思に欠ける。

現在は種族全体がアルカディウス帝室を主人と認識している。

弓が得意。


・ドワーフ族

エルフ同様、旧人族が生み出した人造種族。

こちらはあらゆる肉体労働性的なものを含むのために作られ、エルフと違い性別を持つ。

男性は身体頑健ながら閉所作業をするために小柄、女性は非常に美しい容姿を持つ。

エルフと異なり、やや独立志向が強い。

斧や槌が得意。


蜥蜴人リザードマン

爬虫類に似た種族。

旧人族に生体兵器として造られ、鋭い爪や強靭な尻尾を使う戦闘に長けた種族。

鰐や大蜥蜴に似た者は特に高い戦闘力を誇る。

近接武器はなんでも使いこなすが、弓などの間接武器は宗教上の理由で忌避する。


鳥人ホークマン

鳥類に似た種族。

リザードマンと同様の経緯で造られた、飛行可能で機動力に優れる種族。

巨大な翼を持ち、腕はないかわりに脚を手のように使う。

山岳地帯に住み、人里に下りることは少ない。

弓を好み、近接武器を忌避する。


魚人ディープワン

魚類に似た種族。

半水棲の偵察用途で造られた種族。

泳ぎが得意な半面、陸上では動きが遅い。

海辺や川沿いに住み、海産物の取り引きで他種族と交流する。

三叉の槍を好んで使う。


蟲人クラッコン

昆虫に似た種族。

これも生体兵器として造られた、固い甲皮を持ち防御力に優れた種族。

四本の腕を自在に操り、高い知性も持つ。

大陸東部に女王の支配するハイブを持ち、本拠地としている。

突然変異により女王の精神支配を逃れた者だけが他種族の街に現れる。

トリッキーな武器も使いこなす。


玩人マスコット

愛玩用として造られた人造種族。

旧人が生きていた時代に可愛いとされていた様々な小動物を直立させたような姿をしている。

小さくてかわいいが、性格がそうとは限らず、相手を愛くるしい容姿で油断させて犯罪を行う者も多い。

稀に強靭な個体がいるが、本当に稀。


ディアボロス

他の種族全てと敵対する生物の総称。

ゴブリンないしオークと呼ばれる基幹的な種族はいるが、多様で様々な形質の個体がいる。

等級があり、フォークテイル級、ファンタジー級、ミソロジー級の順に強靭かつ大型になる。

ミソロジー級の派生としてラヴクラフト級が存在するが、どちらがより強力なのかは不明。

旧人族により生体兵器として造られたが、大戦末期に人類に牙を剥き、現在に至るまで敵対を続けている。

メサイアと呼ばれる指導者を戴いているとされるが、人類側では一般的な救世主メサイアと区別するため、「偽救世主アンチメサイア」「魔王サタナス」と呼称している。


○用語


・魔法

魔道士が使う超常の力。

魔力を持つ者が特定の文言を詠唱することで発動する。

旧人が脳のブラックボックスを解析することで使用できるようにしたPSIのこと。


・アザト教

メガラニカ大陸で支配的な宗教。

唯一神アザト、聖者ナイ、聖霊ヨグソトスの“至聖三者”を信仰する。

大戦末期に聖者ナイが創始し、一部の大型ディアボロスを味方につける奇跡などにより信者が拡大、既存の宗教を書き換える形で支配的な宗教となった。


座上動物ヴァーハナ

人類が座上して戦うために知性や戦闘能力を調整された生物のこと。

種族ごとに親和性の高い座上動物がおり、ヤフー族はフイナムに乗る。


鎧骨格カタフラクト

騎士と呼ばれるヤフーの極一部が発現する防御壁。

身体の表面が攻撃に反応して金属になったかのような反応を示し、敵の攻撃を防ぐ。

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