天使の光

@Cr_urippe

第1話

僕はずっと暗闇の中に一人でいた。

それはまるで一向に出口の見えない長い長いトンネルだった。

苦しかった。生きづらかった。誰かに助けを求めたくても小心者で臆病な僕は『助けて』とSOSを出すことすらできなかった。


幼少期の頃いじめがあった。仲間外れ…

その頃から自分は他の人とは違うんだという違和感を覚えていた。

それからの僕は生きた心地がしなかった。

何をやっても上手く行かなくて。

友だちとのコミュニケーションも苦手で。

当時は空気を読むのも苦手で。

うっかりミスやうっかり失言もあった。

集団行動はとても疲れる。

友だちには付き合うが一人遊びを好んだ。

上手く輪に入っていけない。

それは兄弟間でも同じだった。

周りが楽しそうに過ごしている姿を見ていて羨ましいと思っていた。

でもどう振る舞えばいいのかわからなくて。

いつも撃沈していた。

急な予定変更があるとパニックを起こして。

思いが伝わらないと癇癪を起こして。

人前に立つ度にてんかん発作が出る。

電車という密閉空間で急な腹痛に襲われたりてんかん発作を発症する。

誰かに電話やメールをするだけなのにとてもエネルギーを使って。

一つのことをやり遂げるまでに時間はかかるし、それだけで疲れやすい。

それでも睡眠障害で悪循環になる。

失敗したら自責の念にかられて落ち込む。

ストレスで周りの人に話し掛けられても聞き取れないこともあった。耳の異変だった。


唯一、嬉しかったのは学生時代テストでいい点数を取った時。

この時ばかりは親も褒めてくれたから。

でも何故か寂しくて、嬉しい気持ちは一瞬で消えた。

僕の下には弟が2人いた。

弟と喧嘩もしたし八つ当たりもした。

だけどちっとも満たされなくて。

不安や恐怖、孤独感の無限ループだった。


何で?何で?どうして?

疑問に感じながら人生を精一杯生きていた。

僕が心から幸せだと思えるようになったのは30年以上も経ってから。

この物語は僕の実話や実体験を元に書いた、奮闘記である。

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