気まずい

第52話

「もーー!返事くれないよ社長ったら!」


準也さんは、ご機嫌ななめである。みんなあの有名なジュンヤを気安く準也さんと呼んでいる。名前を呼ぶなどおこがましいが、そう呼場ないといけない雰囲気なので準也さんと呼ぶことにした。


「あの…準也さん」


「なに?」


「社長になんの連絡したんですか?要件を教えてください」


というのも、長山さんからの連絡で、準也さんは日本語入力が苦手とのことだった。そして、社長は英語はあまり得意でないらしく。俺がフォローしたり、準也さんに代わって連絡してほしいと言われていた。


「なに?よーかん?」


「ええと…なんの連絡を待ってるんですか?」


「社長が、いつ俺の撮影していいか連絡くれない。おじさんも無視するし〜」


「こちらから、連絡してみます」


長山さんは仕事が忙しいのだろう。社長もそうなのか?とりあえず、社長宛にメールしてみた。


ら。


「藤原さん、締め切りは以下の通りです」


と、返事があった。


え、撮影しろって?


「あの、準也さん!撮影して下さいとのことです。締め切りもあって…」


「うーーし!着替える!足助くーーん!」


「はい?」


準也さんはその辺にいた足助さんを大声で呼んだ。


「俺の撮影する〜!どれから着たらいい?」


「美月さんが保管してるみたいです。聞いてみてください」


「いえーい!」


準也さんはご機嫌で走っていった。

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