お話ししてよ人首先生

図書室の先生

  あっ、君か。いらっしゃい。

 

 今日はどんな本を借りるのかい?


 何々、『おやすみなさい。お星さま』…。

 あっ、この話僕も呼んだことあるよ。

 

 確か、眠れない子供の星が眠りにつくまで、お母さん星に色々な物語を聞かせてもらうっていう内容だよね。


 ふふ、本の点検をするときに気になった本を読み漁ってしまうんだよね。ついつい。


 君は本当に、本が大好きだね。そう元気よく頷かれると僕も嬉しいなぁ。


 じゃあ、本の中にある貸し借りカードに自分の名前書いておいてね。


 ん、どうしたのかい?

 え? 今日もお話を聞かせて欲しい…?


 しょうがないなー。じゃあ、カード書き終わったらそこの椅子に座ってね。僕は今から、ココアを作ってくるから。談話するなら喉を枯らしちゃいけないからね。


 このことは、他のお友達や先生には内緒だよ?

 まぁでも、放課後に図書室に来る人なんて君くらいだから大丈夫だけどね。


 でも、終わったら寄り道せずに真っ直ぐお家に帰るんだよ。この僕、人首ひとかべ先生との約束だからね。

 

 うん。良い返事だ。


 それじゃあ、今日はどんな話をしようかな。

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