暗殺少女は口を塞いで

伊織悠希

第1話

「えー、出席を取ります」

 男性教師———担任は、面倒くさそうに名前を挙げていく。


「…丘白波羅おかしらはら天音あまね

 変わった苗字の少女は、元気よく挨拶する。

「はい!」


「…梔子くちなし星哉ほしや

「…ㇵィ」

 梔子は、気だるげに返事をする。


 教室には、何とも言えない空気が漂っていた。

 

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