10話 弟の莉生君は自身の能力を進化させたい

 莉生君が夢さんと一緒にダンジョンに行くと言う。


「へへっ俺のテレポーテーション能力はまだ発展途上だ」


「そうなんだ」


「いやまだ改良の余地はある」


 莉生君は五月さんにへーこらしている。


「いえいえ五月さんは美しいですよ」


「あらありがと」


 どうも気があるらしい。


 莉生君は確かに強い。テレポーテーションで敵をぶん回すように移動させる。


 転移能力があまりにも強い。


 武器はナイフを使用している。


 ナイフを転移させて敵にぶっさすという使い方をしている。


「そういえばそういう使い方もできるな最強すぎる」


 莉生君は最強レベルで強い。確信した。


 ダンジョンでもゴブリン相手に揺さぶるようにゴブリンを転移させまくって地面にぶつけたり壁にぶつけたりしてダメージを与えている。


 ナイフを転移させてぶっさすという裏技で暗殺者になれそう。


 僕も強くなりたい。


 だが強力なボスが出現する。


 ホブゴブリンだ。


 ゴブリンより体躯が少しデカい。


 しかも知能が高そうだ。


 ホブゴブリンが飛び上がり持っているこん棒を振り上げる。


 そのまま俺たちに覆いかぶさって攻撃してくる。


 僕はホブゴブリンの重さを重くする。


 ホブゴブリンは動けなくなる。


 その瞬間に五月さんはメイド服になる。


 そしてピストルを召喚する。


 このピストルは魔導銃で通常の銃と違い魔力を弾丸に詰める。


 そして魔導銃を放つ五月さん。ホブゴブリンは絶命する。


 五月さんは武器を召喚できる。


 神姫の武器を召喚できるという。


 五月さんも最強なのか。


 ホブゴブリンを倒したら、謎の巻物がドロップした。

 

 しかも4つも。どうやらよくわからないが読むとスキルをゲットできるかもしれないと夢さんは考察する。


「これはチャンスよ」


「そうですねスキル……能力と同じと言うか同程度の力が手に入るからですね」


「俺は読むぜ」


「人数分出るとは都合がいいわね」


 そして読むと4人共【硬化】のスキルを得た。


 どうやら体を硬くすることができるスキルのようだ。


 まあなんだホブゴブリン程度でもなかなかに強いスキルを得たのだから良いだろう。


 ナイフを硬化させてみたらしい莉生君は。


 すると前よりもゴブリンをさっくりと倒せるようになった。


 僕は硬化で石をさらに硬くして重さを上げることにより楽にゴブリンを倒せるようになった。


 今度美幸さんを誘うらしい。


 あの人夢の中では最強だけど起きていると強いのだろうか?

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