陽炎

『息吹は 春の訪れ 面映い この想い』


ときめきの 時を移さず

それは 突然の出逢い 恋の予感


どうして こんな想いが 

今更 芽生えるの どうか 

蕾のまま 咲かないで


歳を重ねて 好きだなんて 感情きもち

どこかへ置いて 来たはずなのに


だけど なにげに さりげなく 

目の前の きみに ゆらいでる


ずっと ずっと あとから 

生まれてきたひと 


交わることもなく 別々に

生きてきた ふたり


そわりと芳香ほうこうに包まれて

こころ たゆたい陽炎かげろう

惑わされ 我を忘れて 募る想い


身は結べぬ 年齢差と

思いつつも 魅惑な 

情感に 身を焦がす


願うことは ただひとつ


散り菊のよに しとやかに

ぽとりと落ちて 韜晦とうかい











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