ありがとう を なの君へ

身体が病めば

心も病んで どこまでも

闇が広がる 広がっていく


なにもかもが 嫌になる

ずっと ずっと 奥の方の

どこか どこか 遠くの方に

わたしは 消えてなくなりそうだ


きっと 心というものは

真っ暗闇の そこにあって

元気な光が そそがれて

はじめて 前を向けるのだろう


身体の痛みよ 心の痛みよ

どっちも どこかへ 消えて欲しい


わたしが消える その前に

はるか彼方に 飛んでいけ


わたしを 私が 救わない限り

このまま ずっと 闇の中


すこしだけ 息を止めて 目を閉じる 

死んだふりして みたりして


海沿いを ひとりぼっち 歩いている


足元で 小波が そっとささやいている

あゝ なの声 君の声


わたしは また その なの声に

救われ 今日を 感じている


同士の なの きみ


「ありがとう」












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