第1回 #架空レビューコンテスト

【079】文明開化の時代漂う異世界ファンタジー。初々しいふたりの絆の物語

　正直に申し上げます。こちらの作品は序盤すぎてまだレビューしずらいのです。でもどうしてもご紹介したい。これまでいくつか作者さまの作品を読ませて頂いた身としては、この先の展開が楽しみで仕方ない。一人でも多くの方に読んでみて頂きたいのです。

　引っ込み思案の女の子と自分とは違う世界を垣間見せてくれる彼。現在はその学生時代が描かれている段階です。恋になりそうで、そこに辿り着くにはもうしばらくかかりそうな。気持ちが近づいていく過程が丁寧に描かれているところです。

　ただあらすじによると、学生時代がメインの物語ではなさそう。今後起こる時代の奔流に流されていくふたり。目の当たりにするのはどのような未来なのか――？

　既にこの世界観でいくつかの作品が描かれており、別作品で登場した彼らの過去の物語でもあります。そう言ってしまうと手に取りづらいかもしれません。でもそれは勿体ないと思うんです。

　私は彼らの過去が気になって仕方がなかった。だから成長した彼らのその後を、次は別作品で気兼ねなく読めるのがとても羨ましいです。

　読む順番により楽しみ方も変わるのもシリーズものの醍醐味。連載序盤のこの作品から、ぜひ味わってみませんか。