Unknown禁酒伝説!
Unknown
Unknown禁酒伝説!
2022年12月15日。
今日から俺は禁酒(断酒)生活をしていこうと思う。酒を完全に断ち切る。
そう決意した理由は、最近ちょっと太ってきたからだ。酒のカロリーはとんでもない。元の体重に戻したいと思い、きっぱり断酒することを決意した。
アルコール依存症である俺は毎日大体ストロングゼロの500mlを5、6本飲んでいる。1本250キロカロリーかける6だと、それだけで1500カロリーになってしまう。そりゃ太るわ。
26歳になって基礎代謝も落ちてきてるし、精神薬の影響でさらに代謝が落ちてるから、太りやすくなっている。
かつての圧倒的にイケメンだった自分を取り戻すべく、俺は禁酒をする。いや、禁酒じゃない。断酒だ。俺は完全に酒をやめる。酒とは単なる薬物である。薬物との戦いを今日から記録していく。
最近お腹がぷよぷよしてきた。酒のせいで。
あ、ちなみに俺はタバコも大好きなんですけど、タバコはカロリー無いのでやめません。
◆
ちなみに依存性の強い薬物ランキングは以下のようになっている。
第一位 ヘロイン
第二位 コカイン
第三位 アルコール←←←
第四位 タバコ
第五位 覚醒剤
第六位 メサドン
第七位 大麻
第八位 ステロイド
第九位 MDMA
第十位 LSD
俺は今日から、覚醒剤よりも依存性の強いアルコールの断酒に挑む。これは俺にとって戦いだ。
俺は今まで3回くらいアルコール性の急性膵炎になって入院したことがある。膵炎は地獄の痛みなのだが、それを何度繰り返しても酒をやめることはできなかった。TOKIO山口が入院してるダルク的な病院に入院させられそうになったこともあるレベルのアルコール依存症だ。
※ダルクとは薬物依存者の薬物依存症からの回復と社会復帰支援を目的とした回復支援施設である。
酒とは最強の依存性を誇る完全なるドラッグであるため、本数を減らすと言ったコントロールはどうしても不可能だ。ゆえに酒を辞めようとする場合、完全に断ち切るという選択肢しか無い。
なので病院では禁酒ではなく“断酒”という言葉が使われる。
そして実際に断酒会というものも多く存在している。
俺は今回、病院に通うつもりは無い。俺の強い意志で酒には絶対に手を出さない。
超イケメンだった自分を取り戻さなくてはならない。
ちなみにイケメンと言われたことは今までの人生でほとんど無い。
でも俺がイケメンだと思えばイケメンだから。
自己肯定感を高く保つためにも、どうせだったら自分のことをイケメンだとか可愛いだとか思いながら生きてた方がいい。
◆
俺はダイエットのために酒を辞めると強く決意した。酒を辞めるだけで絶対俺はかつての姿に戻れると思う。
正直言って、日頃の楽しみと言えば酒を飲むことだけだから、酒の代わりに何かの生き甲斐を見つけたい。
最近の俺は非常に無気力であり、廃人みたいに暮らしている。ギターやベースを弾くことも無くなった。読書もしなくなった。映画も見なくなった。何もモチベーションがない。
ただ酒を飲んでタバコ吸ってるだけのくだらない日々を送っていた。
こうして文章を書くのはベッドに寝っ転がりながらでも出来るから、廃人に近い状態でも出来る。
何もする気が起きない。
アパートから這い出て、散歩でもしてこようか。
初めて俺の文を読む人もいるかもしれないから、今の俺の財源を話す。俺は精神科に通院していて障害年金を貰っている。あと、たまに日雇いバイトをやっている。それが俺の財源である。
だから俺は定職に就いてないのに安いアパートで1人暮らししてる。
◆
あと、アパートに体重計が無いから体重は全く測ってない。自分の体重を知るのが怖い。
俺は乙女なので、人に自分の体重を知られるのは恥ずかしい。
◆
毎日暇だ。
なんもやる気が起きねえ。今俺は、ベッドの上でロック聴きながらぼんやりしていた。物を食べるのもめんどくさい。そもそも洗い物をしていない。
食生活も改善していかないとだめだ。まず、1日1食で、米は食わないことにする。おかずだけ食べる。そしてスーパーではカット野菜を多く買う。まあ今までも野菜は食ってたけど。
俺の場合、酒を抜くだけでめっちゃ痩せる。
あー、酒が飲みたい。
禁酒生活を始めた記念に酒が飲みたい。
冗談です。
ぶら下がり健康器も部屋にあることだし、ぶら下がったり懸垂したりしてみます。これが正しい使い方です。
◆
酒が無いと暇で仕方ない。
なんの意欲も欲望も湧かない。本当に。
バイタリティーが本当に無いんだよな。活動的に生きている人が羨ましい。
酒を飲まないと、飯を食うエネルギーさえ湧かない。
何も楽しくない。シラフでいると、俺は無になる。
完全に無だ。
何もかもくだらない。自己主張すらくだらない。
俺自身が俺の存在を必要としていない。だから自分が大切な人の気持ちは分からない。
ついでに、シラフだと俺は他人とも全く関わらなくなる。だから俺はこれから隠遁生活に入ると思う。
俺は即身仏のようになる。
◆
ベッドで横になって、しばらく真っ白い天井をぼーっと見ていた。白ってなんだろうと考えていた。俺は意思のある屍だ。
やっぱり酒が飲みたい……
俺の決意は禁酒開始1日目にして早くも揺らぎつつある。
それでも俺は負けない。鋼の意志で酒を辞めてやる。
俺はこれ以上自分のことを嫌いになりたくないのだ。
◆
そういえば今日15日だから年金が入る日か。
普通に生活費に充てる。
今後、酒を全く買わなくなるから大きな節約になると思う。
欲しい物も無い。
とりあえず洗い物を済ませた。
◆
現在午後の15時39分だが、酒が飲みたくて仕方ない。酒のことしか考えられない。
もう限界が近い。
俺は1日も持たずに酒に負けてしまうのか?
いや、ちょっと待て。1日が24時間だという常識を疑え。仮に「1日が1分」だとした場合、俺はもう何日も禁酒をしていることになる。その理論で言えば、俺はもうかなり酒を我慢した。だからもう俺は酒を飲んでもいいということになりはしないか?
みたいな屁理屈を練っている。
◆
結局俺は酒が飲みたいという欲望に負け、酒を買ってきてしまった。そして今、俺は酒を飲んでいる。
1日すら禁酒することが出来なかった。
しょーもな。自分の糞さに嫌気が差す。
なんでこんな最低の人間が生きてるんだろうか。こんなクズ生きてる価値ないよ。
とりあえず1日の飲酒量を減らして、食事の量を減らす方向で行こうと思う。
◆
禁酒チャレンジ、1日ももたずに失敗!
ちなみにアルコール依存症とは、精神疾患に定められている、れっきとした“病気”です。
※WHOの策定した国際疾病分類第10版では、精神および行動の障害の中に分類されており、ただ単に個人の性格や意志の問題ではなく、精神疾患と考えられています。
俺は1日たりとも酒を辞めることが出来ませんでした。これを読んでくださった方は、くれぐれもアルコールには気をつけて下さい。
アルコールは本当に百害あって一利なしです。
◆
俺の将来の夢はロックスターになることだが、こんなぷよぷよのお腹じゃロックスターになれない。
実は最近、俺はバンドのメンバー集めに奔走している。
つい先日、ドラムを叩いてくれる女の子が見つかった。ドラムはなかなか見つからないから、ラッキーだった。好きなバンドも似ている。俺が途中まで打ち込みで作った宅録の曲のデモ音源も気に入ってくれた。しかもその子めちゃくちゃドラム上手い。
あとはベースを集めればいいだけだ。
ギター・ボーカルは俺がやる。
遊びの集団でも構わないから、割と真面目に3人のロックバンド作ろうと思っている。
だが、こんなぷよぷよのお腹じゃロックスターなんて夢のまた夢だ。
少し前までガリガリだったのに。
俺は悲しいよ……!
「25歳あたりから太りやすくなる」って言うけど、本当にそうだった。
今までどんなに酒を飲みまくってドカ食いしても痩せ型を保てたのに、26歳になったら最近だんだん肉が付いてきた。
村上龍か誰かが言ってたが、真の社会不適合者は小説家かロックスターになるしかない。
俺は就職を諦めた。今後はロックで生きていく。
なので痩せる。
俺の根性とストイックさを舐めるなよ?
酒を1日たりとも欠かさず飲み続けるストイックさ、決してお前達には真似することは出来ない!!!
全国の引きこもりの男女を一つのライブハウスに集結させる。それが俺の夢だ。歌詞を書くのは苦手だから、バンドメンバーみんなで考える。そしてうんこだと思った歌詞は俺が添削する。全国の引きこもり・無職・ニート・不登校・メンヘラ。全員集まれ。日本の全ての孤独な人間を集め、必ず救ってみせる。そういうコンセプトで俺はバンドをやりたい。ついでに女の子にモテたい。その思想に賛同してくれた女の子がドラマーとして最近メンバーに加わってくれた。音楽で人間の心は一つになれる。一人ぼっちの奴は独りなんかじゃない。この前のsyrup16gのライブを見て俺はそう思った。バンド名は決まってない。
もう悟ってしまった。俺はニートか小説家かロックスターにしかなれない。
俺の伝説はここから始まる。俺達は近い将来、必ず革命を起こす。
行くぞ!!!!!!!!!
刮目せよ!!!!!!!!!!!!
完
Unknown禁酒伝説! Unknown @unknown_saigo
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