冴えないぼっちで過ごしたいけど、何故か超絶美女ギャルと友達になりました。

@zarusoba1234

第1話 陽キャの声はデカい

【アニオタ集まれ】『魔女っ娘えすちゃん!』のかんなちゃんが可愛すぎる件について


 1 名前:ニューシー:20○○/6/24(水) :12:00.00

 お前らどう思う?


 2 名前:落ち武者B:20○○/6/24(水) :12:03.00

 んなわけねーだろ馬鹿がえすちゃんが至高に決まってんだろ


 3 名前:鼻毛の民:20○○/6/24(水) :12:06.00

 弟のケンジくんだろjk


 4 名前:落ち武者B:20○○/6/24(水) :12:11.00 ID:

 >>3 

 変態は帰ってください。


 5 名前:揚げたバード:20○○/6/24(水) :12:12.42 ID:

 俺もやっぱりえすちゃんの同級生で二人目の赤髪魔女っ娘かんなちゃんだわ。だってえすちゃんの為にわざわざ魔法少女になったんだぜ?ありえなくない?


 6 名前:ニューシー:20○○/6/24(水) :12:16.54 ID:

 >>5

 バードさんも!?やっぱりそうだよねぇ。一見クールなんだけど実は友達の為に命をかける程の熱いキャラ!応援したくなるよほんと。


 7名前:揚げたバード:20○○/6/24(水) :12:20.00 ID:

 >>6

 そうそう!えすちゃんも可愛いけど、かんなちゃんが一番推し!!私が男だったら絶対嫁にしたい!!


 8名前:鼻毛の民:20○○/6/24(水) :12:23.00 ID:

 >>7

 と、ネカマ野郎がほざいています。


 9名前:揚げたバード:20○○/6/24(水) :12:24.14 ID:

 >>8

 あ……そ、そうだけど何か?


 10 名前:落ち武者B:20○○/6/24(水) :12:26.30 ID:

 >>9

 開き直ってて草


 11 名前:鼻毛の民:20○○/6/24(水) :12:30.35 ID:

 >>9

 お前ネット向いてないよww


 12 名前:ニューシー:20○○/6/24(水) :12:32.00 ID:

 お前らバードさんいじめんなよ!かんなちゃんが一般的に人気だって公式のツブッターのアンケードで証明されただろ!!


 13 名前:鼻毛の民:20○○/6/24(水) :12:33.35 ID:

 >>12

 あんなん組織票でしょww


 14 名前:落ち武者B:20○○/6/24(水) :12:34.00 ID:

 >>12

 必死乙


 15 名前:揚げたバード:20○○/6/24(水) :12:35.46 ID:

 >>12

 シーさんだけだよ分かってくれるのは……。


 16 名前:ニューシー:20○○/6/24(水) :12:38.45 ID:

 >>15

 ここで話しても意味ないからツブッターに移動しましょ。


 17 名前:揚げたバード:20○○/6/24(水) :12:40.47 ID:

 >>16

 そうですね。じゃあ後でまた!





 ネットの掲示板を閉じてホーム画面まで戻りツブッターのアプリを開いた。

 

 昼休みに入った教室は生徒達の喋る声で溢れていた。机をくっ付けて弁当箱を広げて談笑するやつや俺と同じような人種であるオタクのグループが一塊になってスマホを見ながらアニメの感想を喋ってるやつ―――様々なカーストの位置にいる人間が各々青春を楽しんでいる。


 自分で言うのも何だが俺には友達がいない。だって作る必要性がないからだ。人は皆最後は一人になって死ぬのだから友達を作ったら別れるのが辛くなるから―――とポエマーみたいに言ったけど普通に俺にコミュニケーション能力が全くないせいだろう。


 まぁ、現状ネットの掲示板やツブッターで他のオタク達と交流しているから特段困っているという事はない。そして俺には気が合うネット友達のバードさんもいるしね!


 うむ、そういう事でリアルで友達はいらない。俺は孤高のオタクなのだ―――。


 「マジかよ超ウケる!!!!」


 教室の前方、集団で固まっていたリア充グループの一人で髪を茶髪に染めた明らかにイキっている陽キャがゲラゲラと笑っている。廊下の外にまで聞こえる程大きい声だ。


 「万叶まかな、またフったの~!?もったいないじゃんあんなイケメン大学生!私だったらキープするけどなぁ~」


 「そうそう、ちょっと好きな感じ出しとけば男なんか単細胞だから金いっぱい出してくれるって!」


 同じく髪を金色に染めた厚化粧のギャル(笑)達が携帯用の化粧鏡で髪や肌をいじりながら詰め寄っている。


 そんな陽キャ達が群がる輪の中で、一際目立つギャルがいる。そいつは手元でスマホを素早く操作しながら陽キャ達と話していた。


 「あはは、ありえねーって!チカが紹介したから会ってみたけど、明らかに下心満載だったし~私の胸ばっか見てたし~。だから一番高級レストランで奢らせてそのまま帰ってきたわ」


 「うわぁ、万叶エグい事すんなぁ!マジウケるんだけど!」


 そいつの名前は飛鳥井 万叶あすかい まかな。この女は俺みたいな人間でも驚く程の美貌と抜群のプロポーションを持っていた。


 赤色に染めた髪の毛は腰まで届く程長く、顔もモデルのように整っている。瞳が青いから両親のどちらかが外国人なのかもしれない。


 「あ~じゃあ俺、万叶の彼女に立候補しちゃおっかなぁ~」


 茶髪を今時の男性アイドルのようにセットしている陽キャがヘラヘラと手を上げている。こいつ、自分で言ってて恥ずかしくならないのか?まぁ、陽キャはその場のノリで生きているから何とも思っていないのだろう。


 「翔太は息臭いからムリ」


 「ちょっ!?酷くね!?」


 またドッと笑い声が教室に響く。何で陽キャっていつも声量マックスで喋るの?犬が自身の縄張りを主張する為に遠吠えをするような感じなのだろうか。


 「おーい、お前らそろそろチャイム鳴るから席につけよ~」


 気怠そうなに声をかけながら数学の禿げたおっさん先生が入ってきた。くそ、余計な事に気を取られたせいでバードさんと感想を話し合えなかったじゃないか。


 俺は小さく舌打ちすると鞄から教科書やノートを出した。

 

 






 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る