第17話 9/21

 長い長い夜を過ぎて、何度も看護師さんが様子を見に来てくれ、ようやく朝になる。7時になると呼吸器を外してもらえた。この部屋に外の光は入ってこないが、朝になったという事実で少しだけ気が楽になる。この頃になると、床擦とこずれ防止の動く装置を止めてもらえて、ようやく落ち着いて眠る事ができた。といってもうつらうつらだったが。

 普通の部屋に戻っていいと許可が下り、ベッドごと移動して元の病室へ帰る。最近は便利になったなと少し感心した。

 昼になると、普通のコッペパンやスクランブルエッグなどが出てきて驚く。看護師さんに聞いてみるが、間違っていないとの事だった。食べる時に頭が動くので少し痛い。飲み込むのもなぜか難しくてゆっくり食べた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る