記憶の箱と壊れた記録
香坂 壱霧
設定
舞台背景・登場人物
※この項目を読まなくてもわかるようになっていると思いますが、設定資料として書き記しておきます。
──随時更新(二〇二三年三月六日)
【舞台背景】
西暦二〇〇〇年以降のコロナ禍のない世界線の近未来。西暦や和暦はさほど重要ではないが、仮に二〇四X年とする。
パンデミックがない世界線にしているのは、特別機関が創設された歴史として、厚生労働省の組織再編成された故である。
(以下の西暦は実際の施行年と異なります。)
●二〇〇二年、児童虐待防止法、施行。
●二〇〇三年、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」(通称・DV防止法)施行。
(以下二つの防止法はこの物語の中では触れないが、大きな流れとして各省庁再編に絡むので記載した。)
●二〇〇五年、高齢者虐待防止法、施行
障害者虐待防止法、施行
それぞれの通報先に関する自治体、被害者と加害者、警察など、さまざまな管轄でスムーズに対応できず、悲劇が繰り返された結果、二〇一五年、四防対策として内閣府にそれぞれの専門から選ばれた専門所管が置かれた。
二〇一八年、四防の被害者加害者関係者のケアをする医療機関を作る動きがあったが、その年、さまざまな自然災害が発生し頓挫したとされている。
記憶修理屋という職業は、臨床心理士と精神科医から派生したものだった。しかしその職を持つ彼らは、医師免許があるわけでもカウンセラーとして働いたことがあるわけではなかった。
彼らがなぜ特別であるかは、彼らを認定した特別機関に属した者しか知らない。
特別機関とは──。
その昔、旧厚生労働省にあったとされている。しかしその特別機関は、現在どの官公庁直轄であるかは箝口令がしかれてある。
【登場人物】
●記憶修理屋
☆仁喜多津 海璃(にぎたづ かいり)
→三十一歳。記憶修理屋としては十三年。そのうち助手歴は二年八ヶ月。
警察にコネがあるのは記憶修理屋の前の職場だったからだと同僚から噂されているが、真偽は定かではない。
☆都留島 柚津(つるしま ゆづ)
→二十六歳。記憶修理屋の助手歴二年半。
とある国会議員の次男坊。医者を目指していたが、ある事件で挫折。心理学科に進学するが卒業前に退学、家を出てホストをしていた。
一年後、父親に見つかり地方議員の秘書をする兄の元で軟禁生活を強いられ、兄からの推薦で記憶修理屋に所属する事になる。
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