マグマ

ももいくれあ

第1話

爪の先がキラキラしていた。

おしゃれして、出かけた日、

心の奥でキシッて音を立てて、

崩れた砂のような、石のような、

何かが壊れて崩れ始めていた。

指先の感覚がなくなるくらい、

それは寒い冬の日だった。

心の真ん中の赤い部分が、

まるくて赤い、かたい部分が、

ごっそり抜け落ちていく感覚が、

今でもはっきり残っている。

忘れないよ。忘れない。

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マグマ ももいくれあ @Kureamomoi

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