第3話 自動お着替え機能?

 俺が提示された装備品とにらめっこしているのを見て察したのか案内人が、

「ゆうしゃ様でございましたら、装着!と命令して頂ければ自動で装着が可能とお聞きしております。」

 おお?なんだそれ?なんか昔の合体ロボか?

 まあダメ元で言ってみるか?失敗すればチョー恥ずかしいが。

「よっしゃ!こい装備品!我装着を希望す!」

 何か頭に思い浮かべた事を言ってみたぞ?

 冷静だったら絶対恥ずかしすぎて言えないが勢いで言ってしまった・・・・後悔はしていない。


 するとどうなんだこれ!装備品が俺に向かって飛んでくるじゃねえか!うわお!マジ異世界すげえ!

 そしてどんどん装着していく装備品。

 しかし、ここで俺は重大な過ちに気が付いた。


 そう、俺はまだ服を着ていないんだ。

「なあ、服着てないから、これ外したいんだけど?」

 俺が案内人に訊ねると、

「うわあ!本物のゆうしゃ様だったのですね!素晴らしいですわ!そうですね、装備を外す場合は、やはり脱着!と命令していただければ外れると思います。」

 おお!すげー便利だなこれ。

「よっしゃ俺はノッて来たぜ!よっしゃ!我から脱着せよ!」

 何も思いつかなかったから普通に言ってやったぜ!


 すると装備品はおろか、バスタオルまで外れ、完全に素っ裸!

「わあお!これが男性の●△☆彡なのですね!」

 わお!ばっちり見られちゃったぜ!まあ減るもんじゃねえからいいんだが、恥ずかしいじゃねえか!その前、今はいない女に大事な所を押し付けたからなあ。

「あ、お召し物はこちらでございます。」


 俺のアレを凝視しつつ、着替えを渡してくれる誰かさん。

 俺は必死こいて服を着たぜ!

 そしてもう一度装着!

 ふっ!完璧だぜ!

「まあ素敵ですわ!それでですね、ゆうしゃ様はお荷物をお持ちのようでしたから、こちらに収納されると宜しいでしょう。」

 そう言って今装着している鎧でいいのか?その腰あたりにあるケースを指さしてくれるが、こんなちいっせえのに入るわけねえじゃん!と思ったが、

「此方のカゴでございますが、ケースに当てて頂ければ入ります。」

 いやどう考えても入らねえだろ!

 突っ込みを入れようと思ったのだが、まあ場を和まそうとしてくれてるのかとか思ったが、いきなりカゴが消えて驚いた。

 え?何!手品?手品なのか?

「ケースに指を二本入れて頂き、念じて頂ければ、念じた物を取り出せます。」

 え?そう言えば何が入ってたっけ?

 何だっけとか思いながら案内人を見ていたら、ふと俺の今穿いてるパンツってダセえな。目の前の異世界人はどんなの穿いてんだ?とか思ったら、女物の下着が手に入った。

 あ?これ姉貴のブラじゃねえか!下を想像したのに何故上物?

 あーそうだ、そうだよな、慌てていたから選別しなかったもんな。すまねえな姉貴!俺が使っている机の引き出しに金が入ってっから、それで俺が持ってきてしまった分の下着を買いなおしてくれ!


 そんなあほな事を思っていたら、

「ゆうしゃ様、カードでございます。」

 カード?そういやあさっきもカードがどうのこうのって言ってたが、なんぞそれ?

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